「成功の鍵は“人的資本”と“社会関係資本” いま大人が知るべきこと」と題して開催された本イベント。一橋ビジネススクール教授であり、「人的資本の論理 人間行動の経済学的アプローチ」の著者である小野浩氏が、人的資本と社会関係資本について語ります。本記事では、シリコンバレーの事例から、優秀な人材を集めてもうまくいかない組織の特徴についてお伝えします。 どうやって労働者と企業がマッチングしているのか?小野浩氏:社会関係資本でいろいろな研究をしたマーク・グラノヴェッターという先生の研究が、まさにそれ(ネットワークと労働市場の関係性)とつながってきます。彼の博士論文のテーマが「みんなはどうやって仕事を見つけるんだろう?」というものでした。 今までの経済学の労働市場の考え方では、(資料の)右に示すような労働需要と労働供給のグラフがあって、自動的に企業と労働者がマッチングしていました。どういうかたちでマッ
