東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)の辞任と、前日11日に森氏からの後継指名を受諾する考えを示していた川淵三郎氏(84)の辞退による後任人事の白紙化という前代未聞の事態は、日本の混乱ぶりを世界に知らしめることとなった。東京大会は一体、どうなってしまうのか。スポニチ本紙の藤山健二編集委員(61)が混迷する祭典を語った。 【写真】川淵氏の自宅前に集まった多くの報道陣 川淵氏の就任で心機一転再スタートのはずが、一夜にして白紙に戻る大どんでん返し。両氏が事前に各方面に何の根回しもしていなかったのも驚きだが、進退問題のさなかには「組織委が決めること」と知らん顔を決め込みながら、後任には口を出す政府や与党の二枚舌にはあきれてものが言えない。森氏の“女性蔑視発言”から始まった今回の混乱がどれだけ国民の五輪離れを加速させたか、この人たちはまだ分からないのだろうか。ただただ情けない限りだ。