おむすびの顔はすっかり変わってしまった。 頬がこけて、目は落ちくぼんで、以前のビー玉のようにキラキラした瞳ではない。 行動もおかしくなった。 急に立ち上がったり、いつまでもしつこくドアを引っかいたりした。 今まで聞いたことのないような声で鳴いたりもした。 気が変になってしまったんじゃないかと思う程、どこかおかしくなることがあった。 私の仕事は、辞めた人の業務がのしかかってきてひどい状況だった。 やってもやっても次々と仕事がたまっていく。 毎日追いまくられ、追いつめられた。 自分の受付箱に書類が投げ込まれると、一度だけちらっと殺意めいた気持ちがわいたことがあった。 これが殺意というものなのか、と思った。 本当にどうかしていたのだと思う。 かかってくる電話は、私あての電話がダントツで多かった。 電話をとってくれる人に罪はないのに、思わず嫌な顔をしてしまう。 1日の大半は電話に割り込まれ、費やし