里親になった塩崎恭久さん(右)と千枝子さん夫婦。千枝子さんが手にしているのは里子たちお気に入りのぬいぐるみ=松山市で2024年6月14日午後3時39分、広瀬晃子撮影 「じいじ」「ばあば」。数カ月に1度、自宅に滞在する幼い姉妹から夫婦はそう呼ばれている。一緒に料理をしたり、時には宿題をしないことを叱ったり……。穏やかな日常を紡ぐ。「子どもたちが自分の家のように過ごしている姿を見るのがうれしい」と2人は目を細める。 「じいじ」とは官房長官や厚生労働相などを歴任した元衆院議員の塩崎恭久さん(73)。政界を引退した現在、故郷の愛媛県で「ばあば」こと妻の千枝子さん(72)とともに、虐待など何らかの事情で実の親が育てられない子どもたちの「里親」となり、愛情を注いでいる。背景には、親が養育できない子どもを施設ではなく、里親などで優先して育てる「家庭養育」を大事にしたいとの元大臣としての信念がある。 塩崎
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