「先生、○○君が、いけないことをしています」 「いーけないんだ、いけないんだ♪」 「謝れよ!いけないことをしたんだから、謝れよ!」 「締め上げ目的のクラス会議」を一度でも経験したことのある人であればお分かりの通り、いじめの現場では、特定の対象にだけ恣意的に「厳密な正しさ」を求められることが、しばしばある。法や道徳、倫理、あるいは条例、学則、社則、その他の約束事の中には、常に徹底して求められるわけではないものが多い。だが、特定の相手、特定の対象にのみ、「正しく振舞う」ことを徹底することが求められる。そこには見過ごされがちな差別が存在している。 自分を含めて「罪なき者」は存在しないということを忘れ、容赦なく「正しい言葉」がぶつけられること。その言い分自体には、相応に正当性が存在していたとしても、その言葉が投げられる背景には、その言説の正当性とは反するような暴力性が横たわっている。実際には、嗜虐