出芽酵母。学名:Saccharomyces cerevisiae。俺が研究で専ら扱っている生物であり、分子生物学の発展に大きく貢献したモデル生物です。元々、ビールやパンなどの発酵食品を作るのに有史以前から用いられていた生き物ですが、研究材料としての出芽酵母がいったいどこからどのようにしてやってきたのか、気になったので調べてみました。 出芽酵母:Saccharomyces cerevisiae と、その前に一般的な酵母の話。酵母とは単細胞性の菌類の総称で、出芽酵母とは広くは出芽によって増殖する酵母のことを指すのですが、大抵の場合は、出芽酵母でSaccharomyces cerevisiaeという1種のことを意味します。この記事でもSaccharomyces cerevisiaeのことを出芽酵母と書くことにします。 出芽酵母はその存在が発見されるのは17世紀になりますが、その存在が知られる、は