さる8月4日午後1時10分、和歌山地裁第一法廷で和歌山県警のA元警部補(36)=逮捕後懲戒免職=を被告とする警察官同士の「強姦未遂」事件の初公判が開かれた。検察官による起訴状の朗読のあと、裁判長が、「事実と違っているところはありませんか?」とA被告に質(ただ)すと彼はうなだれるようにして「はい」と答え、起訴事実を全面的に認めた―― だが、この事件の裏側にはまたしても警察発表を悪用した、事実の隠蔽工作が行われていたのだ。まずはそれらを念頭において以下の記事を読んでほしい。 A被告は和歌山市に隣接する和歌山県岩出市に住んでいる。妻子はいたが、事件前に離婚し1人で暮らしていた。そして事件があった今年5月13日当時、A被告は和歌山県県北部に位置する橋本市の和歌山県警橋本署で生活安全刑事課の係長として勤務していた。一方、A被告に襲われた岩出署に勤務する被害者のB子さん(25)=事件当時=も独身で岩
和歌山県和歌山市に住む男性の遺族が、事故を起こした女性警察官(現在は退職)に対し、総額2億円あまりの損害賠償を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が和歌山地裁で開かれた。 警察官が非番中に起こした事故について、警察が事実確認を徹底させないまま事故捜査を行ったことが原因で実際とは違う衝突地点が検分調書に記載され、それに伴って過失割合の上では加害者扱いにされてしまった、というもの。女性側は裁判署に慰謝料請求の棄却を求めている。 訴えによると、この事故は2001年2月19日に発生している。同日の午後2時50分ごろ、和歌山市鳴神付近の市道を原付バイクで走行していた当時46歳の男性が、当時21歳の女性が運転する軽ワゴン車と出会い頭に正面衝突した。男性はすぐに病院へ運ばれたが事故発生から約33時間後に脳挫傷が原因で死亡している。 後の調べで、事故を起こしたのは和歌山県警・和歌山北署に勤務する女性警官とわかっ
強盗をやめさせようとして警察に通報し「おとり捜査」に協力したのに、逮捕された上に共犯者であるかのように発表され名誉を傷つけられたとして、佐賀市の中古車販売業原一弘さん(36)=不起訴=が7日、佐賀県に330万円の損害賠償を求める訴えを佐賀地裁に起こした。 訴状などによると、原さんは昨年7月、中学の同級生だった指定暴力団山口組系組幹部の男(36)=強盗予備罪で懲役1年2月が確定=から運転手役を頼まれ、男らが佐賀市内の民家に押し入り、金などを奪う計画を立てていることに気付いた。 実行日の7月28日、佐賀署に通報したが、刑事は「予定通りやってくれ」と指示。民家の近くで身柄を拘束され、翌日に強盗予備容疑で原さんら5人が逮捕された。 原さんは「強盗に加わる気は最初からなく、警察にも話したのに、事実と異なる発表をされて信用や名誉を棄損された」と指摘。「佐賀署はあえておとり捜査に協力させた上で、実行当日
公訴時効については、2004年4月19日から7月30日までに法制審議会刑事法(凶悪・重大犯罪)部会が開かれて審議され、死刑に当たる罪についての公訴時効を、それまでの15年から25年に延長するなどの改正案が諮問され、同年秋の臨時国会で刑事訴訟法改正案(刑訴法250条の改正)が可決・成立し、2005年1月1日以降に発生する犯罪について新たな公訴時効が適用されている。 ところが、それからまだ数年しか経過していないにもかかわらず、昨年の秋以降、被害者遺族の中から公訴時効の撤廃を求める運動が起こり、2009年2月28日には、国内外の16事件の遺族20人が参加して、「宙(そら)の会」を結成し、時効制度の撤廃・停止の実現などを求める運動を開始し、マスコミでも大きく取り上げられた。 法務省は、2009年1月から、「凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方に関する省内勉強会」を開催し、同年3月末に中間とりまとめを行
千葉県東金市で起きた女児殺害事件で昨年12月6日に逮捕された容疑者が知的障害者だったため、その報道をめぐって大きな論争が起きている。マスコミ報道批判をしているのは同容疑者の弁護人である副島洋明さんで、『創』は2月号以降、同時進行連載の形でその主張を掲載している。そのインタビュー記事で批判されたTBSが、副島弁護士ばかりか『創』にも掲載責任を問う抗議文を寄せているし、副島弁護士もTBSだけは許せないと、BPOへの申し立てを行い、裁判所への提訴も検討中だ。論争には毎日新聞社も大きく関わっているのだが、個別の事件でここまで継続的に論争が起こるのは珍しい。全体を整理するために『創』4月号に掲載した、編集部による論争のまとめをここに転載しておきたい。 東金事件報道をめぐる論争の経緯 篠田博之 本誌もTBSから抗議文を受け取るなどしているから決して他人事ではないのだが、東金事件をめぐり、知的障害者の関
千葉景子議員が法務大臣となったわけだが、これで法務行政はどうなるであろうか? とりわけ注目されるのは、死刑制度の存廃である。 千葉景子議員は、なんといってもアムネスティ議員連盟の事務局長まで務めている方であり、アムネスティといえば死刑と代用監獄にことのほか熱心に廃止を求めてきた団体である。 ちなみにアムネスティ議員連盟に属している閣僚は、鳩山首相、管直人大臣、福島瑞穂大臣がいる。その上、あの死刑廃止運動の先頭に立つ亀井静香大臣(死刑廃止を推進する議員連盟会長)もいる。 これで法務大臣の最初の仕事が死刑廃止検討でなければシンジラレナーイというところだが、ところがどっこい、アムネスティ議員連盟には小泉元首相も森元首相も名前を連ねており、ただの格好つけで名前を入れているかもしれないわけだ。 もちろん千葉景子さんはそうではないと思うので、とりあえず死刑の処刑が行われるのかどうかに注目である。 その
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