私のブログでも何度か取り上げましたが、アメリカ人の日本の「失われた10年」についての認識は、ほとんど英語のコラムにもとづいたアドホックなもので、日本が高い授業料を払って学んだ教訓が生かされていません。最近もクルーグマンは、日本の2000年代の景気回復は輸出主導だったとし、不良債権処理は大した意味がなかったと主張しています。その根拠として彼のあげた図では、2001年に大きく投資が落ち込んでいるのですが、このデータは明らかにおかしい。 これはhimaginary氏も指摘するように、「投資」に公的資本形成を含めているとしか考えられません。こんな日本人なら直感的に「あれ?」と思うようなグラフをクルーグマンが何度も持ち出すのは、率直にいって日本をバカにしているような感じがします。 またマーティン・ウルフのコラムでは、リチャード・クー氏の英文の本を紹介して「日本は財政支出によって不況から脱出した」と書