2019年4月17日から21日にかけて、東京都内の百貨店で開催された催事で、出店したバゲット(フランスパン)が「焦げている」との客の意見を受け、一時、販売中止になった。 サイトの写真を見たが、「焦げている」とは思えない。 真っ先に思い出したのが、広島の捨てないパン屋、ブーランジェリー・ドリアンが取材で話してくれた内容だった。 しっかり焼き込むことで香り高いパンになるブーランジェリー・ドリアンは、広島市内にある個人のパン屋。三代目の田村陽至(ようじ)さんは、借金を抱えたパン屋を再建し、年商2500万円にした。一時期は8名で働いていたが、現在は、奥様の芙美(ふみ)さんと二人だけで経営している。店頭での販売は、週3日、午後だけ。休みは増やしながら年商は保ち、2015年の秋からパンを1個も捨てていない。2018年11月には『捨てないパン屋』(清流出版)を上梓した。 取材で伺ったが、著書にも、「(通