エコキャップ運動が投げかける問い(1/4) 最近、学校や職場で、ペットボトルのキャップを集め、それを売ったお金で開発途上国にワクチンを贈ろうという運動が急激に普及しているという。 ペットボトルの本体はリサイクルに回すことができるが、キャップは、自治体によっては回収の対象になっていないところもある。どうせ捨ててしまうものが、ちょっとでも有効活用されるなら、というモッタイない感覚、さらに、さりげない形での社会貢献を好むという日本人的感覚の両方にピッタリとマッチしてるのが、普及の理由と言えるだろう。 しかし、一部では問題も起きている。その理由は、リサイクルをすることの価値を検討してみれば、すぐに分かることである。 ○貢献とコスト ペットボトルのキャップは、ポリエチもしくはポリプロという名称のプラスチック製である。キャップ1個が2.5gぐらい。現在、平均的な日本人だと、年間200本程度のペ