福岡市の名物「屋台」の担い手を募る初の公募手続きが、12日始まった。市の規制で営業が続けられなくなる28軒分が対象で、市が選考し、来春に開店する。 市によると、大学教授や市議らでつくる選定委員会が、書類審査と面接で年内に決める。メニュー内容や外国人観光客らへのおもてなし、街の魅力向上への工夫などを100点満点で採点するという。 営業場所は中洲、長浜、天神3地区の計28カ所で、採点上位者から好きな場所を選ぶことができ、最長10年間営業できる。市は今後も公募を続け、屋台を集約する方針。 市は2000年、周辺住民からの苦情が多かったことなどから、市道上での屋台営業は「原則一代限り」とし、例外として継承できるのは配偶者と子供に限った。これにより、最盛期に400軒以上あった屋台がぐっと減った。 10年に就任した高島宗一郎市長は「屋台は観光資源」と位置づけ、存続を探った。屋台基本条例で住民への配慮の徹