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ブックマーク / keiichirohirano.hatenablog.com (5)

  • 「世界観」と「世界感」 - 平野啓一郎 公式ブログ

    『かたちだけの愛』の刊行記念サイン会には、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました! 既に読了された方からの感想も、続々と届いておりまして、うれしい限りです。 僕の小説は、テーマには連続性がありますが、作風は一作ごとにかなり違います。インタヴューでもよくそのことを質問されますが、重要なのは、「世界感」だと思います。今日はそんなようなお話です。 「世界観」というのは、誰それの「世界観」が好き、とよく言うように、作者のものの見方、世界のイメージです。もちろん、読者にもそれぞれの世界観がありますから、「あの作家は自分と世界観が近い」というような言い方が出来ます。あえて言えば、作者の思想です。 それに対して、「世界感」(造語です)とは、作品が自律した一つの「世界」として受け止められる感覚のことです。その意味では、思想と言うよりは、表現上の問題です。 「世界観」の表現が「世界感」とも言え

    「世界観」と「世界感」 - 平野啓一郎 公式ブログ
  • 平野啓一郎公式ブログ - 「普通においしい」

    意外に思われるかも知れませんが、僕は「日語の乱れ」と言われるような話が好きではありません。 「どうぞ、いただかれてください」のように、謙譲語と尊敬語とがヘンにゴチャゴチャになっていると気になりますが、俗語や流行語に過剰反応するのはバカげていると思います。 一頃、「チョベリバ」みたいなギャル語が話題になったときにも、あれで日語が壊滅的な打撃を受けているかのようなナイーヴな反応をする人がいましたが、ああいう局所的な口語の流行はいつの時代にもあるわけで、今ではそれを遣っていた当のギャルたちでさえ、誰も「チョベリバ」などとは言わないように、放っておけばそのうち廃れるものです。その中で、言葉としてしっくりくるようなものがあるならば、それはそのまま、日語として定着していくのでしょう。 その意味では、たとえば、「なにげに」という言葉は、僕は定着するんじゃないかという気がしています。単なる予感ですが

    平野啓一郎公式ブログ - 「普通においしい」
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2013/07/18
    毎日新聞の頓珍漢なコラム id:entry:28521137 はこの5年後となる2011年だから一般化するのも相当に時間がかかるという実例にはなったか。
  • GIVE ONE - 平野啓一郎 公式ブログ

    前回のエントリーでお名前を出したマイクロソフトの龍治玲奈さんから、GIVE ONEという彼女が関わっているプロジェクトを紹介してもらいました。 http://www.giveone.net/cp/pg/TopPage.aspx これは、個人向けの寄付サイトで、使い方は、ショッピング・サイトなどと同じです。 関心のあるプロジェクトを選択して、額を自分で決め、カートに入れていって、最後にクレジット・カード決済か、ジャパンネット銀行での決済かを選択します。 僕は早速使ってみたのですが、5つ関心のあるプロジェクトを選択して、決済したところ、国内のNPOのプロジェクトはいずれも税控除対象外で、ハイチの被災者向けのものだけが税控除対象となっていました。このあたりが、政治の課題だと思います。 GIVE ONEの面白いところは、これを「企業毎にカスタマイズして、社員を取りこんだCSR(企業の社会的責任)プ

    GIVE ONE - 平野啓一郎 公式ブログ
  • 大阪南港フェリー乗場 - 平野啓一郎 公式ブログ

    阪神淡路大震災が起こった時、京都に住んでたんですが、そのあとしばらく、京都〜姫路間の新幹線の運行が出来なくなっていたので、一度だけ、大阪南港からフェリーで北九州の実家に帰省したことがあります。 飛行機代をケチって、一晩かけて門司港に着いたのですが、雑魚寝の一番安いチケットだったので、確か4千円とか5千円とか、ものすごく安かった覚えがあります。 南海電車に乗ったのもその時が初めてでした。 一人だったし、寒い季節で、日も暮れて、何とも言えずもの寂しい気分だったのですが、テレビで久しぶりにあのフェリー乗場を見て、二年以上も逃亡して、あそこで掴まったのかと、妙にリアリティを感じました。 『ドーン』では、〈分人主義 dividualism〉に対応するテクノロジーとして、〈散影divisuals〉という監視カメラのネットワーク化と、一人の人間が、複数個の顔を持つことが出来る〈可塑整形〉というアイディア

    大阪南港フェリー乗場 - 平野啓一郎 公式ブログ
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2009/11/13
    分人を元としたモラルについての考え方。
  • 『クローズアップ現代』再放送 - 平野啓一郎 公式ブログ

    10月7日放送の『クローズアップ現代』「“助けて”と言えない〜いま30代に何が〜」にコメンテイターとして出演したのですが、放送後の反響が大きく、急遽、明日10月12日(月)の午前9時30分から再放送されることになりました。 同番組では、今年度一番の視聴率(17.9%)だったそうです。 見逃した方は、是非ご覧ください。 内容は以下の通りです。 今年4月、福岡県北九州市の住宅で39歳男性の遺体が発見された。男性は死の数日前から何もべず、孤独死していたとみられる。しかし、男性は、困窮する自分の生活について、誰にも相談していなかった。いま、こうした命に危険を及ぼしかねない状況に陥っても、助けを求めない30代が増えている。彼らは「家族に迷惑をかけられない」「自分で仕事を見つけ、何とかする」と誰にも相談できずにいる。家族、友人、地域との繋がりを断ち切り、社会から孤立する30代。番組では、厳しい雇用情

    『クローズアップ現代』再放送 - 平野啓一郎 公式ブログ
    kenjiro_n
    kenjiro_n 2009/10/12
    「過去と現在との因果関係の牢獄にはまりこんでしまわないこと」というのは留意したいが「生き心地がいい分人をベースに考える」と俺のように非コミュや引きこもりの肯定になってしまうので疑義を申し立てたい。
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