「超越論的統覚」「普遍妥当性」「現象学的還元」。脳みそが痒くなるような文字が永遠に並ぶ哲学書を手にしていると、自分がちゃんと存在している感じがする。哲学者の、世界に密着している感じがたまらない。自分から、他者から、社会から逃げたくなるような世界で、言葉を通してそれらを眼差し続ける哲学は、恥ずかしくなるくらい、誠実だ。あるとき哲学書を読んでいたら、わたしが3年くらいかかって掴みかけていたことが「愛しながらの闘争」とかいうエモい概念でサクッと語られていた。哲学、やばい。 やばすぎて、上智大学の哲学研究科で修士過程まで哲学を研究した。 はじめまして、田代伶奈です。 哲学を志した理由 「すごいねー」「深いねー」「変わってるねー」。中学生くらいまで、ずっとこんなことを言われてきた。 わたしがなぜ、この身体とこの名前を持つ、誰でもない「わたし」なのか。わたしが明日着る服を選んでいる裏側で、なぜ戦争が起
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