オウム真理教が引き起こした地下鉄サリン事件の被害者、浅川幸子さんが亡くなった。死因はサリン中毒による低酸素脳症。事件から25年となる日を前にした3月19日、兄の一雄さんが代理人弁護士と共に記者会見して明らかにした。この事件で命を奪われた犠牲者は、14人となった。 「生きていることが奇跡です」 1995年3月20日、幸子さんは仕事の研修のために地下鉄丸ノ内線に乗っていて事件に遭った。心肺停止の状態で救助され、なんとか蘇生したものの、全身に強いマヒが残り、寝たきりに。「奇跡は起こらないんでしょうか?!」と問う母に、医師は「今生きていることが、奇跡です」と言った。 8年半、3カ所の病院で治療やリハビリを受けた後、医師からは介護施設への入所を勧められた。しかし、「うちで見てあげようよ」という妻の言葉で、一雄さんは自宅に引き取ることを決意。2003年から自宅で、ヘルパーの支援を受けながら、一緒に生活
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