現在、渋谷のシアター・イメージフォーラムにて “ろう”の写真家、齋藤陽道さんと生まれたばかりの第一子樹君や同じくろうの写真家の妻の麻奈美さん、そして七尾旅人さんなどのアーティストたちとの日々を追った『うたのはじまり』が公開されています。 1983年生まれの齋藤さんは、音声で言葉を覚えた後、高校進学のタイミングでろう学校へ入学。手話を取得した齋藤さんは20歳で補聴器を捨て写真を撮り始めます。2010年に第33回キャノン写真新世紀優秀賞受賞した後、自身の個展や写真集を発表する傍らMr.Children、窪田正孝さんなどのアーティスト写真を手掛けるなど幅広い分野で活躍、2018年には自身の体験を綴った『声めぐり』(晶文社)、『異なり記念日』(医学書院)を同時刊行。 映画『うたのはじまり』は、そんな齋藤さんに、生まれたばかりの樹さんへふと口ずさんだ「子守歌」がきっかけで、苦手だった「うた」に対する