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  • 超映画批評『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』70点(100点満点中)

    『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』70点(100点満点中) 2009年11月21日(土) よりシネクイント他 全国ロードショー! 2009年/日/カラー/101分/配給:アスミック・エース 監督:佐藤祐市 原作:黒井勇人 脚:いずみ吉紘 出演:小池徹平 マイコ 田中圭 品川祐 池田鉄洋 高校生に授業で見せるべき映画 この秀逸なタイトルは、原作となった2ちゃんねるのニュース速報(VIP)板におけるスレッドの名前から取ったという。とくに「ブラック会社」という、最近よく聞く用語の名づけが上手いと思う。 若いころに勤務した会社が倒産したりして、結果として多数の職場を転々とする事になった私も、「ブラック会社」については身をもってよく知っている。当時のつらい経験のおかげで、求人広告を見ればその会社が黒か白かだいたい判別できる能力を得たが、現代はそんな苦労をせずともインターネ

    kennak
    kennak 2009/11/20
  • 超映画批評『ロフト.』85点(100点満点中)

    『ロフト.』85点(100点満点中) 2009年11月20日(金)より、シネマ・アンジェリカにてロードショー!! 2008/ベルギー/カラー/SRD/スコープサイズ/117分 配給:フリーマン・オフィス(株) 監督・エリク・ヴァン・ローイ 早くも映画化? 共有のヤリ部屋で女の変死体が見つかり、通報前に男たちが協議する──某ヒルズ事件が早くも映画化された。 なんて事があるはずはないが、きっとこんな状況だったのだろうなあと思わせる作の設定はあまりにも生々しい。 だが、この映画の魅力はそうした時事性、類似性ではなく、ガチンコ格ミステリとしてのそれだ。後半に説明する。 デザイナーズマンションの最上階にある豪華なロフト部屋を、設計した建築家(フィリップ・ペータース)は彼と4人の親友で共有すべく提案する。やがて5人は以外の女たちとそれぞれ楽しんでいたが、ある日部屋のベッドに血まみれ女の死体が発見

    kennak
    kennak 2009/11/20
    共有のヤリ部屋で女の変死体が見つかり、通報前に男たちが協議する──某ヒルズ事件が早くも映画化された。
  • 超映画批評『TAJOMARU』55点(100点満点中)

    『TAJOMARU』55点(100点満点中) TAJOMARU 2009年9月12日、丸の内ルーブル系にてロードショー 2009年/日/カラー/131分/配給:ワーナー・ブラザース映画:市川森一、水島力也「藪の中」芥川龍之介著より 監督:中野裕之 美術:林田裕至 出演:小栗旬 柴幸 田中圭 やべきょうすけ 池内博之 小栗の好演が光るが 芥川龍之介の『藪の中』は、いうまでもなくリドルストーリーの傑作で、長い間ミステリファンを魅了してきた。リドルストーリーとは、結末がはっきりしない、させない物語のことで、作の場合も、真相はこうだ、いやこいつが嘘を言っているんだと、喧々諤々の議論を読者間に巻き起こしつつ今に至る。 原作は、幾人かの証言者に同じ事件を語らせ、その矛盾をどう解釈するか読者に問うテクニカルな構成。知的遊戯たるミステリの真髄を味わえる短編小説だ。黒澤明が『羅生門』として映画

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    kennak 2009/09/13
  • 超映画批評『96時間』85点(100点満点中)

    『96時間』85点(100点満点中) Taken 2009年8月22日、TOHOシネマズ 有楽座他 全国ロードショー 2008年/フランス/カラー/93分/配給:20世紀フォックス映画 監督:ピエール・モレル 製作・脚:リュック・ベッソ 脚:ロバート・マーク・ケイメン 出演:リーアム・ニーソン ファムケ・ヤンセン マギー・グレイス 史上最強のお父さんが登場 アイデアが枯渇気味で、四六時中知恵を絞ってうんうん唸っているハリウッドのプロデューサーらは、『96時間』を見て目からうろこが落ちたのではないだろうか。 特筆すべきは驚くべきシンプルさ。なんのひねりもない、まっすぐ一直線なストーリー。それなのに、異様に面白い。忘れていた娯楽映画の原点を思い知らされる作は、米国民にも大受けし、見事その週の興行ランキング一位を記録した。 かつて秘密工作員として腕を鳴らしたブライアン(リーアム・ニーソン)

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    kennak 2009/08/17
  • 超映画批評『そんな彼なら捨てちゃえば?』60点(100点満点中)

    『そんな彼なら捨てちゃえば?』60点(100点満点中) He's Just Not That Into You 2009年8月1日(土)、丸の内ピカデリーにて 全国ロードショー 2009年/アメリカ/カラー/129分/配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:ケン・クワピス 原作:グレッグ・ベーレント、リズ・タシーロ 脚:アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン 出演:ベン・アフレック ジェニファー・アニストン ドリュー・バリモア ジェニファー・コネリー ケビン・コノリー スカーレット・ヨハンソン 男子禁制の女の子ムービー いつからか、ちょっと微妙なタレントが女性誌でヌードになる事例が増えてきた。「オンナが憧れる自立した姿をアピール」「男に見てほしくて裸になっているわけじゃない」等の思いがそこには感じられる。 映画『そんな彼なら捨てちゃえば?』も100パーセント女性向けの作品であるが、その

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    kennak 2009/07/27
  • 超映画批評『アマルフィ 女神の報酬』90点(100点満点中)

    『アマルフィ 女神の報酬』90点(100点満点中) 2009年7月18日(土)全国東宝系ロードショー 2009年/日/カラー/125分/配給:東宝 原作:真保裕一 監督:西谷弘 主題歌:「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」サラ・ブライトマン 製作:亀山千広 企画・プロデュース:大多亮 出演:織田裕二 天海祐希 戸田恵梨香 佐藤浩市 2009年夏のイチオシ 今年2009年の夏シーズン、忙しい中、たった1だけ映画を見られるとするなら、私は迷わず『アマルフィ 女神の報酬』を選ぶ。夏休みらしいスケールの大きな大作であること、邦画の枠内でなく、世界標準からみても優れたサスペンス映画であることが理由だ。 と同時に、このような意欲作がコケることになったら、もはやマジメに日でエンタテイメントをやろうという人はいなくなってしまうのでは、と危惧する。人気テレビドラマをチョチョイと2時間に引き伸ばし、洗脳のご

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    kennak 2009/07/20
  • 超映画批評『天使と悪魔』75点(100点満点中)

    『天使と悪魔』75点(100点満点中) Angels & Demons 2009年5月15日(金)全世界同時公開 2009年/アメリカ/カラー/140分/配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 原作:ダン・ブラウン『天使と悪魔』(角川書店刊) 監督:ロン・ハワード 音楽:ハンス・ジマー 出演:トム・ハンクス、ユアン・マクレガー、アイェレット・ゾラー、ステラン・スカルスガルド 宗教知識ゼロでも楽しめる 前作『ダ・ヴィンチ・コード』(06年、米)が世界中で一番ウケたのは、何を隠そうこの日。シリーズの売り物である陰謀論にしても、ローマやヴァチカンの謎めいた秘儀にしても、あるいはその背景となる美しい観光名所の数々も、日人が大好きなものばかり、ということか。 この続編『天使と悪魔』にもそうした要素はふんだんにつめこまれている。おまけに初心者大歓迎のわかりやすさも兼ね備えているから、かなり

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    kennak 2009/06/10
  • 超映画批評『ウォッチメン』98点(100点満点中)

    『ウォッチメン』98点(100点満点中) WATCHMEN 2009年3月28日(土)より、丸の内ルーブルほか全国ロードショー 2009年/アメリカ/カラー/163分/配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン 監督:ザック・スナイダー 原作:デイヴ・ギボンズ 出演:ジャッキー・アール・ヘイリー、パトリック・ウィルソン、ビリー・クラダップ、マリン・アッカーマン やや難解だが、おそるべき大傑作 『ウォッチメン』と『ダークナイト』は、まるでライバルのような関係だ。原作のグラフィックノベルは同時代に発行され、実写映画もまたしかり。そしてその出来栄えも両者まったく譲らず、である。 いわゆるアメコミ(アメリカンコミックス)の中には、上記二つのように完全に大人向けの、ほとんど文学と呼ぶべきものがある。よく、単純明快な勧善懲悪アクションもの、ノーテンキなエンタテイメントをアメコミ映画に求める人が(とくに

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    kennak 2009/03/26
  • 超映画批評『ファニーゲーム U.S.A.』1点(100点満点中)

    『ファニーゲーム U.S.A.』1点(100点満点中) FUNNY GAMES US 2008年12月20日(土)より、シネマライズにてロードショー 2007年/アメリカ、イギリス、フランス、オーストリア、ドイツ//111分/PG-12 監督・脚:ミヒャエル・ハネケ 撮影監督:ダリウス・コンジ 出演:ナオミ・ワッツ、ティム・ロス、マイケル・ピット、ブラディ・コーベット 絶対に見てはいけない映画 品のよさげな夫婦と幼い息子がドライブをしている。車内の3人は、クラシック音楽の曲名あてで仲良く遊んでいる。微笑ましいその様子は、しかし激しいパンクロックによって突然中断させられる。そこで映画のタイトルが表れる。 マスコミ向け完成披露試写会でこのオープニングを見て、私は心底ゲンナリとした。またあの『ファニーゲーム』を見なくてはならない。こんな職業に就いていなければ、二度と見ることはなかったであろう作

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    kennak 2008/12/25
    あの後味の悪さをまた味わってみるか…
  • 超映画批評『ティンカー・ベル』100点(100点満点中)

    『ティンカー・ベル』100点(100点満点中) Tinker Bell 2008年12月23日(火・祝)より、ロードショー 2008年/アメリカ/カラー/79分/配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ 監督:ブラッドリー・レイモンド、キャラクター創造:J・M・バリー 、脚:ジェフリー・M・ハワード 声の出演:メイ・ホイットマン、ルーシー・リュー、アンジェリカ・ヒューストン、アメリカ・フェレーラ もっとも有名な妖精、ティンカーベルが4部作に 08年冬のディズニーはアニメーション二立てだが、先行する『WALL・E/ウォーリー』こそが大命なのは誰の目にも明らか。こちら『ティンカー・ベル』は、アメリカでも小規模にひっそりと公開されたきり。彼らは四部作の壮大なプロジェクトにすると意気込んでいるが、この調子では2以降はビデオのみ、なんてことにもなりかねない。 ネバーランドにある妖精の谷に、元気

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    kennak 2008/12/24
  • 超映画批評『ブラインドネス』95点(100点満点中)

    『ブラインドネス』95点(100点満点中) BLINDNESS 2008年11月22日、丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系にてロードショー 2007年/カナダ・ブラジル・日/カラー/121分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ 監督:フェルナンド・メイレレス 原作:ジョゼ・サラマーゴ 出演:ジュリアン・ムーア、伊勢谷友介、ダニー・グローヴァー、ガエル・ガルシア・ベルナル 全世界が突然失明!? ここ数ヶ月みた映画の中で、私が最も感動したのはこの『ブラインドネス』であった。カンヌ映画祭で、景気付けのオープニング上映のみならず、命コンペ部門にも出品されたというだけのことはある。 街のど真ん中で、日人男性(伊勢谷友介)が運転中の車を急停止させた。彼は、突如として失明してしまったのだ。診断した医師が首をひねる中、世界各地で同様の症状に見舞われる人が続出。この奇病は瞬く間に感染し、政府は患者の

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    kennak 2008/11/21
  • 超映画批評『イキガミ』90点(100点満点中)

    『イキガミ』90点(100点満点中) 2008年9月27日、アミューズCQN、新宿オデヲン、池袋シネマロサにてロードショー 2008年/日/カラー/133分/配給:東宝 原作:間瀬元朗 監督:瀧智行 出演:松田翔太、塚高史、成海璃子、山田孝之、柄明 アナタは24時間後に死にますという「イキガミ」が届いたら? 漫画映画化が最近目立つが、よもやこれほど高く評価できる作品に出会えるとは思わなかった。 現代日に良く似た場所。この国では、「国家繁栄維持法」により安定した社会が実現している。それは全国の18から24歳の中から、1000分の1の確率で無作為に選び死んでもらう制度。通称・逝紙(イキガミ)を当人に配り、24時間後の死亡宣告を行う公務員(松田翔太)は、今日も様々な人間ドラマに立ち会うことになる。 わずかな犠牲で誰もが命の大切さを実感するこの制度により、犯罪も減り、活気あふれる社会が

    kennak
    kennak 2008/10/06
  • 超映画批評『ダークナイト』97点(100点満点中)

    『ダークナイト』97点(100点満点中) The Dark Knight 2008年8月9日(土)より丸の内プラゼール他全国ロードショー 2008年/アメリカ/カラー/152分/配給:ワーナー・ブラザース映画 監督:クリストファー・ノーラン、脚:ジョナサン・ノーラン クリストファー・ノーラン 出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、ヒース・レジャー、マギー・ギレンホール 歴代バットマン映画最高成績にして最高傑作 『ダークナイト』は、米国ではいまや興行新記録の投売り大セール状態である。その勢いたるや、永遠に破れないと言われた「タイタニック」の不沈神話にも迫る勢いだ。世界の映画史上、間違いなく記録に残る作品となったこの特大話題作は、中身のほうも文句なしの大傑作である。 ゴッサムシティに前代未聞の冷酷な犯罪者ジョーカー(ヒース・レジャー)が現れた。バットマン(クリスチャン・ベイル)とその

  • 超映画批評『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』70点(100点満点中)

    『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』70点(100点満点中) 2008年7月12日(土)より、丸の内ピカデリー2ほか 全国ロードショー 2009年/日/119分/配給:松竹 原作:水木しげる、脚:沢村光彦、監督:木克英 出演:ウエンツ瑛士、北乃きい、田中麗奈、大泉洋、田の中勇 ウエンツ瑛士による鬼太郎、第二弾 前作『ゲゲゲの鬼太郎』(07年、日)が予想を上回る大ヒットを記録したため、比較的スムースにこの続編は実現したようだ。鬼太郎役のウエンツ瑛士はじめ、主だったキャスト・スタッフは同じ。原作を実写変換するのではなく、あえて役者の個性を思い切り前面に押し出すコンセプトも変えていない。守りを固めた、手堅い布陣のパート2といえるだろう。うまくいっているものは大きく変える必要はない。戦略立案の基である。 若い女性の失踪事件が続き、鬼太郎(ウエンツ瑛士)は娘(田中麗奈)や事件に巻き込まれた人間

    kennak
    kennak 2008/07/07
    田中麗奈のナマ足が完全に隠れてしまった点。代わりにしょこたんこのホットパンツ姿と星野亜希の胸の谷間を楽しめるようになっているが、埋め合わせとしては希少価値の点でまったく及ばない。強く抗議したい。
  • 超映画批評『コミュニストはSEXがお上手?』70点(100点満点中)

    『コミュニストはSEXがお上手?』70点(100点満点中) Liebte der Osten andrs? Sex im geteliten Deutchland 2008年6月21日、ユーロスペースにてロードショー 2006年/ドイツ/52分/配給:パンドラ 監督・脚:アンドレ・マイヤー アニメーション:モーション・ワークス ナレーション:トーマス・フォークス 東西に分かれたドイツは、セックス観も大きく変化した こんな映画を見ようと思っている皆さんは、きっとよそ様のセックスが気になって仕方がないタイプに違いない。そりゃ誰だって気にはなるさと言い訳しても、『コミュニストはSEXがお上手?』を見ると、それが人類不変の法則でもなんでもないことがわかる。 この52分間のドキュメンタリーは、ドイツで放映されたのち山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映され話題を呼んだもの。貴重な資料映像をふんだんに

    kennak
    kennak 2008/06/16
    タイトルで釣られたけど意外に点数高いのが気になる
  • 超映画批評『僕の彼女はサイボーグ』採点不能(100点満点中)

    『僕の彼女はサイボーグ』採点不能(100点満点中) 2008年5月31日(土)より、サロンパス ルーブル丸の内他全国松竹・東急系にてロードショー 2008年/日/カラー/120分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ powerd by ヒューマックスシネマ 監督:クァク・ジェヨン キャスト:綾瀬はるか、小出恵介 サイボーグの綾瀬はるかとラブラブ同棲?! 『僕の彼女はサイボーグ』は、『猟奇的な彼女』(01年、韓国)のクァク・ジェヨン監督が、綾瀬はるか&小出恵介の魅力をこれまでにないほど引き出したラブコメディの傑作である。しかも見終わった後、多くの人は言葉を失うほどの衝撃を受ける。 21歳の誕生日、モテない大学生のジロー(小出恵介)は、ちょっぴり乱暴な美少女(綾瀬はるか)と再会した。1年前の自分の誕生日に偶然出会い、そのまま去った不思議な女の子だ。しかし今回の彼女は、感情希薄でどこかとんちん

  • 超映画批評『NEXT -ネクスト-』30点(100点満点中)

    『NEXT -ネクスト-』30点(100点満点中) NEXT 2008年4月26日(土)より、丸の内プラゼールほか全国松竹・東急系にてロードショー 2007年/アメリカ/95分/配給:ギャガ・コミュニケーションズPowered by ヒューマックスシネマ 2分先の未来予知ができる男は核危機を救えるのか? ニコラス・ケイジ(『シティ・オブ・エンジェル』(98))にしろジュリアン・ムーア(『フォーガットン』(04))にしろ、演技力と存在感を併せ持つスターだというのに、いまだにこの手の迷作珍作またはB級作に出演してくれるというのは、妙におちゃめで好感がもてる。 ラスベガスでチンケなマジックショーをして暮らしているクリス(ニコラス・ケイジ)は、実は身の回りの2分先の未来を予知できる能力を持っていた。時折カジノで小勝ちする程度に使い、目立たぬようにすごしていたが、あるとき現れたFBI捜査官(ジュリア

  • 超映画批評『今、愛する人と暮らしていますか?』70点(100点満点中)

    『今、愛する人と暮らしていますか?』70点(100点満点中) 2008年5月25日(日)より、TOHOシネマズ木ヒルズにてモーニング・ロードショー 2007年/韓国/116分/配給:ツイン 二組の夫婦が互いの相手と不倫してしまったら? 「他人の奥さんはかわいく見える」という人は、他人から自分の奥さんがかわいく見られているという事実に案外気づいていない。 建築会社の副社長ヨンジュン(イ・ドンゴン)と照明デザイナーのソヨ(ハン・チェヨン)は誰もが認めるセレブなカップル。一方彼らとビジネスでつきあう事になったファッションアドバイザーのユナ(オム・ジョンファ)とその夫でホテルマンのミンジェ(パク・ヨンウ)は、長い恋愛の末一緒になった仲良し庶民夫婦。ひょんな事から互いのパートナーに惹かれあってしまう両カップルの行く末は……? 六木ヒルズのモーニングショーで公開されるこの映画。いいトコの奥様が集

  • 超映画批評『ミスト』90点(100点満点中)

    『ミスト』90点(100点満点中) THE MIST 2008年5月10日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショー 2007年/アメリカ/125分/配給:ブロードメディア・スタジオ スティーブン・キングの原作を変更、凌駕した大傑作 フランク・ダラボン監督とスティーヴン・キング原作のコンビには、「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」という傑作がある。鬼門とさえ言われるほど難しいキング作品の映画化を、ほとんど唯一成功させているのがこの監督なのだ。だから、ファンに人気の中篇『霧』をフランク・ダラボンが手がけたのはある意味必然。そしてその期待に彼は、三たび完璧にこたえた。映画『ミスト』は、必見の衝撃作である。 メイン州の田舎町。荒れ狂った台風が去った翌朝、物資の買出しに地元のスーパーマーケットに集まった住民らを、今度は視界ゼロの霧が襲う。ちょうど買い物に来ていた主人公デヴィッド(トーマス

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    kennak 2008/05/04
    霧一番最初に読んで今でも一番好き
  • 超映画批評『黒い家』70点(100点満点中)

    『黒い家』70点(100点満点中) THE BLACK HOUSE 2008年4月5日(土)お台場シネマメディアージュ、シネマート六木他にて全国ロードショー 2007年/日韓国/1時間44分/配給:角川映画 自ら指を切って保険金を請求する人々 後出しじゃんけんの結果はわかりきっているという意見もあるが、韓国版『黒い家』の出来は予想以上に良いものであり、貴志祐介の同名原作のファンには(大竹しのぶ主演の99年公開の日版でなく)こちらをオススメする。 生命保険調査員のチョン(ファン・ジョンミン)は、見知らぬ男パク(カン・シニル)から名指しで指名される。やがてその周辺で死体を発見したチョンは、あまりに不審な一連の出来事から、この事案はパクによる保険金詐欺だと確信する。しかもチョンが調査を続けると伝えると、パクは異常な嫌がらせをはじめるのだった。 原作でも映画でも、私が一番好きなのはこの前半