ブックマーク / rionaoki.net (29)

  • ストーリーによる説得 | rionaoki.net

    何かを示したり、相手を説得したりするときに、ストーリーを語る人と統計を使う人がいるけどのこの違いは何かという記事(前読んだと思ったら少し前の記事だった)。 Stories vs. Statistics – NYTimes.com In listening to stories we tend to suspend disbelief in order to be entertained, whereas in evaluating statistics we generally have an opposite inclination to suspend belief in order not to be beguiled. 気になったのはこの一節。ストーリーを聞く場合には疑うのを止めて楽しもうとする一方で、統計を読むときには逆に信じるを止めるという。しかし、ストーリーの場合に疑わないの

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    kennak 2011/01/03
  • Wikileaksの意図 | rionaoki.net

    Wikileaksについて何か書こうかと思ったら、背景にある思想についてよくまとまった記事を発見したのでご紹介。 Julian Assange and the Computer Conspiracy; “To destroy this invisible government” Wikileaksの創始者とされるJulian Assangeの書いた文章が公開されている。そこからは、Wikileaksの目的が特定の情報の開示ではないことが分かる。これは今回のケーブルゲート事件で公開された内容がそれ自体としては特に新しい情報ではなく、せいぜいゴシップにしかならないことと整合的だ(以下はその点をネタにしたDaily Show)。 では彼の目的はなんなのか。それは政府の権威主義(authoritarianism)を抑えこむことだ(どうも権威主義という辞書訳はいまいちなので体制によるコントロールみた

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    kennak 2010/12/04
  • アフリカは何を指すか | rionaoki.net

    開発の話になると「アフリカ」が一番のトピックになる。しかし、「アフリカ」という括り自体にはあまり意味が無いようだ。 Economics: That depends on what you mean by “Africa” Now take the 45 countries in Sub-Saharan Africa. Over 2000-2005 the average growth rate was 2.2%—exactly the global average—but the standard deviation among African countries was 6.1%—much higher than the global variance. アフリカは成長しているのか停滞しているのかという議論をよく目にするが、どうも成長率に関して「アフリカ」という枠で見るのはあまり得策では

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    kennak 2010/09/14
  • 離婚保険 | rionaoki.net

    離婚にそなえた保険が発売されているそうだ。 Divorce Insurance (Yes, Divorce Insurance) It is sold in “units of protection.” Each unit costs $15.99 per month and provides $1,250 in coverage. 一単位月$16で離婚時には$1,250支払われるとのこと。受け取るためには離婚証明を送付すればいい。購入単位の上限の有無については言及されていない。 So how does the company prevent people who know they are going to get a divorce from signing up? 保険を提供するときにまず問題になるのは逆選択だ。離婚すると得をする保険には離婚しそうな人が集まる。すると保険料が上がり、

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    kennak 2010/08/10
  • 日本のシリコンバレー!? | rionaoki.net

    産業振興策というと胡散臭いが、地方レベルでうまくいっている例というのは興味深い。 岐阜は日のシリコンバレー!? 「セカイカメラ」や「Finger Piano」生んだ県の振興策 大垣市のIT施設「ソフトピア・ジャパン」内にプロジェクト拠点「ドリームコア・コレクティブ」を開設し、iPhone55台を整備。その上で、ITベンチャーの入居料減免やアプリ開発教室「iPhone塾」を設置するなどした。 岐阜県でiPhoneの講習会を行ったり、ベンチャー支援したりして効果が上がっているとのこと。地方レベルでの試みに可能性を感じる理由は二つだ: 地方間の競争がある:他の市町村の政策より上手くいっていなければ明白である 徴税能力に限界があり、野放図な支出は難しい:国に比べればこういった裁量は遥かに少ない 国政に比べて行政への有権者のチェックが細かい:省庁レベルのある政策の成否が原因で議員の地位が脅かされる

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    kennak 2010/08/05
  • 世界で一番高い都市 | rionaoki.net

    多くの日人は東京が世界一生活費の高い都市だと思っているが、実際に海外の大都市と比べるとそうでもない。よく一番高いといわれているのは一般的な生活費ではなく海外(≒アメリカ)からの駐在員の生活費だ(要するにアメリカ的生活をするのにかかる費用)。しかし、そのランキングにおいても東京は一番ではないというストーリー。 Destitute Angola capital costliest place for expats The capital in a country where most of the population lives in poverty has overtaken Tokyo as the most expensive in the world for foreigners, according to a study by consulting firm Mercer. 現在

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    kennak 2010/07/07
  • 北朝鮮の経済成長 | rionaoki.net

    北朝鮮経済に関するスウェーデン語の書評だが、グラフが興味深い。 Super-Economy: North Korean economic history 韓国北朝鮮における一人当たりGDPの推移を五十年以上に渡って推計したものだ(データ)。1970前後を境に二つの経済が大きく乖離しているのが分かる。韓国は指数関数的に豊かになっていく一方で、北朝鮮はまったく成長していないどころか九十年代に大きく落ちている。このような共産主義国家における経済の停滞は以下のように説明される。 We can also speculate that centrally planned economies do better the first few decades. When the revolutionary fervor is still high the incentive problems are

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    kennak 2010/06/28
  • フランスでは新聞が瀕死 | rionaoki.net

    以前、欧州の新聞社についての記事を紹介したが、いつの間にか瀕死に陥っていたようだ。 Le Monde on The Brink | Monday Note France’s flagship daily is being crushed by a mountain of debt and has put out a call to investors capable of injecting between 80 and 120 million euros (100 to 150 million dollars) to come to its aid. via Le Monde takeover battle in final stretch – Yahoo! News. フランスで最も有名な新聞であるLe Mondeがキャッシュ不足で売りに出ているそうだ。 Le Monde seeks

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    kennak 2010/06/22
    フランスで最も有名な新聞であるLe Mondeがキャッシュ不足で売りに出ているそうだ。
  • 日本は起業が難しいのか | rionaoki.net

    では起業するのが難しく、どうにか改善する必要があるという議論をよく耳にするが実際のところどうだろうか。 Entrepreneurs – stuck on the starting blocks? 上のグラフは各国における起業に伴なう障害を数値化して並べたものだ。オレンジの部分は規制や行政の不透明性、紫の部分がスタートアップの事務負担、青い部分が競争の阻害要因(規制産業など)だ。OECD加盟国中、日は真ん中より少し企業しにくいといった位置づけになっている。要素ごとの内訳も他国と余り変わらない。 加盟国全体で起業に対する障害は徐々に緩和されており、日でも制度面では起業が難しいというわけではない。実際、行政書士の費用や収入印紙代、法人住民税などを用意すれば個人でも比較的簡単に設立できる。よって日起業が難しいという事実があるとすれば、それは起業にまつわる制度の問題ではないことが解る。

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    kennak 2010/06/21
    起業するかどうかの費用には機会費用が含まれる。労働市場が硬直的であればこの費用は大きくなる。少子化の最大の原因が子育ての機会費用の増加であり、多少の金銭援助では効果が望めないのと似ている
  • もっと子供を育てよう | rionaoki.net

    もっと多くの子供を育てるべき理由を説明した父の日の記事: The Case for Having More Kids – WSJ.com アメリカ出生率は先進国では最も高い水準にあるが、それでも合計特殊出生率は2を若干超える程度だ。 ここでは、もっと子供を持つべきであるいくつかの根拠が示されているが、二つに分けられる。一つは子供を育てることの苦労は過大評価されていること(1-5)、もう一つは子育てに対して過剰なプレッシャーを感じていること(6-8)だ。 子供の経済的価値が減少したというが、狩猟民族の時代から子供は親の面倒を見ておらず、親が子供の面倒を見ていた。むしろ、近代になって年金などの社会制度が引退した親をサポートするようになった。 子供のいるカップルはそうでないカップルよりも「とても幸せだ」と答える割合が低いが、その差は1.3%に過ぎない。 結婚の幸福感に対する効果はそれよりも遥か

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    kennak 2010/06/19
  • 結婚とダイエットのインセンティブ | rionaoki.net

    結婚離婚が適正体重を維持するインセンティブに大きな影響を与えるという(当たり前の)話(NYTの元記事、参照論文): The divorce diet まずは結婚を境にしたBMIの変化がグラフになっている。非常に分かりやすく結婚を機にBMIが急上昇していく様が見て取れる。結婚相手を探す必要がなくなるためにダイエットするインセンティブが減るという以外にも多くの理由が考えられる: 共同生活によって自炊をしてべる量が増える 二人だとデザートをべることが多い(これはデート中でも同じか) 結婚と出産が重なっている ホルモンの影響 同居によるストレス 逆に離婚後のBMIの急減も明らかだ。特に女性で体重減少が甚だしい。これもまた、結婚市場での価値だけでなく様々な要因で説明できる: 別居によるポーションの現象 離婚に伴なう心理的な要因 そもそも太り過ぎてたのが離婚の一因 さらっと眺めた限りでは特にこれ

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    kennak 2010/06/17
  • 本のある環境 | rionaoki.net

    親の収入や学歴が子供の教育水準に影響するというのはよく知られた話だが、家にあるの量の方が予測力が高いそうだ: Book owners have smarter kids – Laura Miller – Salon.com growing up in a household with 500 or more books is “as great an advantage as having university-educated rather than unschooled parents, and twice the advantage of having a professional rather than an unskilled father. 子供の教育年数に対して、500冊以上のがある家で育つことは、親が大学教育を受けていることや、専門職で働いていることと同じレベルの効果を

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    kennak 2010/06/04
  • 州の赤字と人件費 | rionaoki.net

    大赤字の州に在住しているものとしてはとても気になるポスト: Public Sector Pay Outpaces Private Pay 2001年を基準に政府と民間の給料の変動がグラフになっている。不景気になると相対的に政府セクターの給料が魅力的になるのは普通のことだが、次の簡単な計算がいい。 State and local governments pay more than $1 trillion in compensation annually. If compensation is 5% higher than it should be, that’s $50 billion in excess pay costs for the state. 州政府・地方政府が払っている人件費は1兆ドルにも達するという。これが5%多いだけで支出が500億ドル増える。 For example, 

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    kennak 2010/05/05
  • フェアトレード・コーヒー | 経済学101

    追記:このポストに関する議論をTogetterにまとめていただきました。 フェアトレードと聞くとどこか胡散臭いと思ってしまうが、その理由が分かりやすく説明されている。 Libertarians and Fair Trade coffee The simplest reason to object to Fair Trade coffee is that it’s just a stupid name. It suggests that all other coffee is unfair and exploitative. これは今まで聞いた理由で最も説得力がある。「フェアトレード」という言葉が指し示す経済活動の是非以前に、「フェアトレード」という表現に抵抗を感じる。自由な取引が当事者双方にとって基的にプラスであるという見方からすれば、ある取引がフェアである取引はフェアでないという議論は

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    kennak 2010/04/21
    しっくり
  • 好きな事について書く | rionaoki.net

    参照先の主旨とは関係ないが、次の一節が印象に残った。 Productivity is about finding space | Penelope Trunk’s Brazen Careerist (珍しく)全訳してみよう: I remember when I taught creative writing to freshmen at Boston University. The first month almost every student wrote about sex. I went to my advisor and asked him why I am getting twenty stories about having sex. ボストン大学で一年生に作文のクラスを教えた時のことを覚えている。最初の月はほとんど全員がセックスについて書いた。指導教官に、どうしてセックスにつ

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    kennak 2010/04/13
  • アフリカ経済 | rionaoki.net

    JETROのレポートがなかなかいい: サブサハラ・アフリカ主要国の消費市場(2010年3月) – アフリカ – ジェトロ 何かと絶望説ばかり囁かれるアフリカだが近年いい動きがあるようだ。 絶対水準だけでなく、成長率でも世界平均を下回ってきたアフリカだが、2000年以降世界平均を上回る成長を続けているのが分かる。 家計最終消費は2000年代に入り爆発的に伸びている。 また、消費者1人当たりの購買力も、2000年以降、加速的に成長している。アフリカの1人当たりの購買力平価(PPP)ベースのGDPは、1990年に1,132ドル、2000年に1,326ドルと順調に増加しており、IMF推計によると2010年には2,167ドルになると見込まれる。 購買力平価で見ても目覚ましい所得の伸びだ。 特に輸入が拡大しているが、残念なことに日のシェアは低下傾向にあり、逆にシェアを毎年伸ばしているのは中国だ。 さ

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    kennak 2010/04/09
  • スポーツ観戦と政治 | rionaoki.net

    政治的な傾向に関する記事の連投になるが今回はスポーツファン: Sports Viewers Largely Republican – Hotline On Call 母集団が若干不明確だが、レーティングエージェンシーが広告の効果を測るために行った20万人近くに及ぶインタビューの結果だ。横軸が民主・共和の支持度合いで縦軸が投票する可能性だ。個々の円はスポーツ毎の規模を表しており、濃い赤が共和党よりで投票可能性が高く、濃い青は民主党よりで投票可能性が高い。薄い色は投票可能性が低いグループだ。次のようなことが見て取れる: スポーツファンは基的に共和党よりである(母集団の取り方で程度は変わるだろうが) ゴルフ・ナスカー・フットボールなどはかなり共和党より バスケットボール・テニス・プロレスなどが民主党より ゴルフファンは投票に一番積極的で逆にプロレスファンは投票に行かない可能性が高い この結果に

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    kennak 2010/04/08
  • キャリアとコーリング | rionaoki.net

    経済と何の関係があるのかは疑問だが、昨日ブローカーの飲み友達と似たような話題になったので: Ben Casnocha: The Blog: Do You Want a Family or a Calling?` 仕事についてキャリア(Career)とコーリング(Calling)との区別をした上で、仕事と家庭とのバランスについて論じている。 First, let’s review Michael Lewis’s distinction between a “career” and a “calling”: A job will never satisfy you all by itself, but it will afford you security and the chance to pursue an exciting and fulfilling life outside of y

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    kennak 2010/04/02
    日本ではそもそも仕事は全てコーリングであって生活は仕事を中心に回るべしというような信仰があるような気もするが…
  • 労働のコモディティ化 | rionaoki.net

    介護職の待遇が酷いというのはよく聞く話だ。 介護業界で“男の寿退社”が相次ぐワケ:日経ビジネスオンライン 入所施設、訪問介護、病院など介護のニーズが高い中で売り手市場のはずが、介護職の賃金水準が低く、長時間労働も余儀なくされ、ボランティア精神を頼みにしているような状況だ。 賃金水準は低く、労働環境も劣悪との内容だ。賃金がフェアか否かという問題は置いておくととしてし賃金が低い理由はいくつも考えられる。 一つに実際には介護への需要が小さいことだろう。介護が必要だと「言う」人は多いが実際に十分なお金を払う人が少ない(支払える額は所得に依存するので、それが一般的な意味での「必要性」と一致するとは言わないが、経済的にはそれを効率的に区別する方法がない)。そのため介護保険による補助が行われている。 もう一つの理由は介護労働は極めて規格化されていることだろう。これは上の理由で介護報酬の多くが政府を通じて

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    kennak 2010/03/29
    言われた仕事がきちんとこなせるというのが貴重な能力だった時代は終わった。派遣業規制の盛り上がりなどは、自分で仕事を見つけられず言われた仕事しかできない人のラッダイト運動ではないだろうか。
  • 職業別の政治的傾向 | rionaoki.net

    職業ごとに、リベラル・保守のスペクトラムでどの辺になるのかが図になっていて面白い。 Ideological rankings of occupational categories 政治献金をする人の職業のデータから各職業のメジアンでの政治的な立ち位置が示されている。青と赤の分布は民主党と共和党の議員のものだ。拡大すると読めるが、最もリベラルなのはMontion PicturesでそれにProfessors, Printing and Publishing, Public Schools, Laywersなどが続く。逆に保守的なのはOil and Gas, Auto dealers, Construction, Energy Production, Agricultureなどとなっている。思想的な左右と経済的な左右とを分離できない一次元的な表現の限界は感じるものの面白いデータだ。 数値の計算

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    kennak 2010/03/23