中国で麻薬密輸罪に問われた日本人死刑囚3人の死刑が9日午前、執行された。国内の強盗傷害事件などで指名手配されていた容疑者も含まれており、捜査関係者は無念さをにじませた。国内では再び反発や懸念の声も上がった。 捜査当局によると、武田輝夫死刑囚(67)は、2002〜03年に日本国内で起きた強盗グループによる資産家などを狙った強盗事件の主犯格とみられていた。うち名古屋市東区の会社役員宅で02年8月、女性(当時70)が縛られ、約1億円相当が奪われた強盗傷害事件では、愛知県警が翌年3月に同死刑囚を指名手配していた。 同死刑囚は02年11月23日に中国へ出国していたことが確認され、04年6月に中国で覚せい剤密輸事件で逮捕された。今回の死刑執行で、同県警などは被疑者死亡で書類送検し、捜査を終えるとみられる。県警幹部は「出国する前に発見し、逮捕できればよかったのだが」と話した。 また、警視庁は東京都