これまでスポーツ用シューズは多くのパーツが縫製されてできていた。例えばナイキの人気モデル「エアペガサス」は37のパーツが組み合わされている。ところが新商品はたった2つだけだ。 というのも、シューズとしては初めて1本の糸でニット(編み込む)することに成功したからだ。 2つのパーツというは靴底と上部だけという意味だ。しかも市販のランニングシューズとしては160グラムという超軽量化に成功している。 ナイキジャパンの広報担当者は「まず軽量化に力点を置きました。4年の歳月を費やし、とにかくいい物を作っていこうという姿勢の表れが新商品です」と説明する。 会社側は糸の材質や製法の詳細を明かさないが、ニットであっても温度変化や風雨への耐久性は問題なさそうだ。ロンドン五輪ではケニアや米国のマラソン選手が履くことがすでに決まっている。 岡山に本社を置くアパレル企業タカラの米倉将斗専務取締役は、ニットとしての斬