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  • 通知表、成績表。 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    そろそろ、学生さんは春休みでしょうか?通知表もらいましたか?のっけから嫌な出だしだったかな? 私は高校に進学せずにプロ棋士を目指しましたので、通知表を貰った経験は中学生までしかありません。 中学生までは経験していました・・・とも言えますね。 小学校の先生から書き込まれていた言葉で、未だに覚えているのは「整理整頓が出来ません」ですねぇ。なんか子供心に、衝撃を受けた記憶があります。 今思えば衝撃を受けるほどの事ではないんですがねぇ。むしろ私の机の中をのぞいた、学校の先生が衝撃を受けたのではないかと思われます。 そして学校の先生に衝撃?を残した小学校を卒業し、プロ棋士を目指すことになります。(院生に入ったのは、小学生五年時です) 院生にはいると毎週通知表ならぬ、リーグ戦表に結果を書き込み持ち帰ることになります。勝ったときは喜んで結果を書き込むのですが、負けたときは辛いモノです。 リーグ戦の表には

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  • 時代の流れはどこに流れる? | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    最後に訪れた地はヨコハマ。その日は帆の形をした外観が、遠目にも良く映える、好天な朝でした。 洋風のホテルには不釣り合いな、畳が部屋一面に敷かれています。畳の中央には、碁盤と碁石が静かにその時を待っています。 チャンピオンの席(上座)には小林覚棋聖が、挑戦者の席(下座)には趙治勲因坊が座りお互い目線は合わせず、戦闘開始の合図を静かに待っている・・・。 第20期棋聖戦挑戦手合い第七局。この一局は私が記録係を体験した、最後の一局となっています。 第六局目が終了して直ぐのことです。事務局から電話があり、「棋聖戦第七局の記録係」の依頼を受けました。当時、段位が五段に到達すると記録係は「卒業」とされていました。 これは規則では無く、雰囲気でそうなっていました。 私は当時五段になっていましたので、記録係の依頼はこないものとして考えていましたから、ちょっと驚いたのを覚えています。 なぜ?と思って返事を躊

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  • 対局 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    「ぱちっ」乾いた音が響きます。しばらくすると「ぱちっ」と音がします。 この「ぱちっ」と音を出して、石を置けるようになる事に子供の頃憧れました。最初はなかなか音をさせることが出来ません。 それどころか、指と指の間に碁石を挟むのに一苦労します。中指と人差し指で碁石を持つのですが、挟もうとすると碁石が「ころん♪」と落ちていきます。 上手くいかないので、結局親指と人差し指で碁石を挟むことになります。 碁会所で見ていると、大人達は大きな手で器用に碁石を持ち、「ぱちん」と打ち下ろします。 いつしか碁石が人差し指と中指で持つことが出来るようになった時、結構嬉しかった記憶があります。 その次に課題となったことは、碁石を碁盤の上に引かれている線の「交点にしっかりと置く」ことでした。これが簡単なようで結構難しい。 一度碁石を打ち下ろしてから、丁寧に直せば交点に置けます。でも最初の一撃で交点に、しかも中心に置け

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  • 新年 明けまして おめでとうございます。 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    新年明けましておめでとうございます。 新年にあたりまして、まずは「今年の目標」ですね。 色々考えました。「健康でありますように」とか「勝ち越せますように」はては「儲かりますように」などなど。 悩みました。悩んだ結果「楽しく過ごす」に決定。 一年間笑顔で過ごす事が出来れば最高ではないかと。思った次第です。 そんな決意を胸に、スタートした2008年。早くも3日目を迎えました。時の過ぎるスピード感が増してきているような気配を感じます。のんびりしていると、「あっ」と言う間に年末が来るような・・・。 歳ですかね。 今年40歳になります。 ・・・不惑ってことですか?そうなんですね。 惑わず楽しく、病気をせずに。 頑張りましょう。 写真は今年の年賀状です。書いてある字は「専心」と書いてあります。もしくは書いたつもり。あるいは書いたのですが。昨年、一年間通して練習した字です。 真ん中で背中を向けているのは

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  • 良いお年をお迎え下さい。 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    街が慌ただしく新しい年に向けての模様替えを進めていますね。クリスマス飾りが外されて、お正月のお飾りが商店街など歩いていると目に付くようになりました。 色々と「納め」ていますが、先日はテニス納めをしてきました。 早いもので一年半が経過しました。腕前の方はさっぱりですが、楽しく続けてます。職業的に長時間座ることが多いので、飛んだり跳ねたり走ったりするのが大切なこととなります。 ん?そんなに運動しいるのか?と言う声が聞こえてきそうですが。 飛んだり跳ねたり走ったり。ちょっと飛んでちょっと跳ねて、ちょろっと走っているだけです。いいんです、自分が楽しければ。 楽しいのが一番。 アマチュアの方が楽しそうに対局されている姿を見るにつけ、「ああ良いな〜」の思いを強くします。先日も八重洲日棋院にて指導碁を担当した際、囲碁ファンの皆さんが対局をされていました。 始まりは真剣勝負ですが、終われば和気藹々。 楽

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  • 表現力 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    「タンタン♪タンタン♪ターン♪♪」綺麗な音が聞こえてきます。テレビの番組でピアノを弾くための初心者向け番組が放映されています。講師役の方が軽く弾いているのですが、綺麗な音色で自分も弾いてみたいな・・・なんて無謀な気持ちが湧いてきます。 講師役の方が「跳ねるような感じ」とか「虹に乗るように」とか、イメージを伝え実演します。 そうすると不思議なもので、実際に音からそのイメージが伝わってきます。 話は変わりますが、昨日サッカーのクラブ世界一決定戦をテレビで観戦していました。 選手個々のレベルの高さが、ダイレクトに伝わってきます。もちろん技術的にどうとか、理論的に判るわけではありません。あくまで「見た目」です。 ピアノもサッカーも音と映像で素晴らしさが伝わってきます。理屈や技術は判りませんが、その凄さは充分伝わります。 ピアノもサッカーも嗜まない方でも、その凄さは伝わりますよね。 囲碁はその点が、

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  • 憧れる | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    最初に憧れたのはプロ野球選手でした。自分もあんなこと出来たらいいな〜と、ボールを投げてバットを振り回していました。 当然のことながらプロ選手からはほど遠い次元でのことです。でも楽しくて夢中に遊んだ時期がありました。 スキー選手に憧れたこともあります。トンバ選手など大好きな選手でした。必然?の流れとして、スキーに夢中になった時期があります。野球同様そのレベルは児戯の遊びに等しいレベル、それでも楽しくてシーズンが来るとこれまた夢中になって滑ってました。 現在テニスとカメラに夢中になっています。それぞれ好きな選手や好きなカメラマンがいます。好きなカメラマンさんの写真集を集めては、「こんな写真いつか撮れたら良いな〜」と眺めている日々です。 そんな「憧れ」人生の中で、囲碁が職業になりました。 プロを目指している時、憧れのプレイヤーがいました。師匠の加藤先生は勿論のこと、綺羅星の如く居るトップ棋士に憧

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  • 枯れ葉散る | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    あっちで「ざっざっ」こっちで「ざっざっ」と、音が聞こえてきます。何の音だろうかと玄関から表通りをのぞいてみたら、下では竹箒を手に持った人達が枯れ葉を片付けていました。 我が家は通りに面した場所にあります。通りの街路樹達が黄色く色づいてきたなと思ったら、落ち始めたんですね。紅葉は短い期間だけでした。 落ちている枯れ葉達を踏みしめて、向かう先は近所のテニスコート。 テニスを始めて二回目の冬を迎えました。囲碁を始めてから何度目の冬が・・・なんて事を思ったことも数えたこともないのに、テニスを始めてからなんて考えるのだから不思議ですね。 もっとも何年目なんて数えている時点は可愛いものですよね。そのうちに数える事もしなくなり、ベテランなんて呼ばれたりして。そのころにはどんなテニスをしているのでしょうか? 囲碁は8歳の時に覚えたので、囲碁歴30年になります。30年のうち20年がプロ歴になります。細かく書

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  • 夢の跡 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    朝靄煙る都会の街並み。ビルとビルの間をうつむき加減に歩く大人、リュックを背負って走り抜ける子供。その全ての人が、同じビルに飲み込まれていきます。 私もそのビルの中に飲み込まれていった1人。ゆっくりと坂道をのぼり、エントランスに到着するとそこには沢山の人達が溢れかえっていました。 「おはようございます。」 1人、2人、3人と集まってきます。 その数、総勢30名。昨日は風鈴会の皆さんと囲碁団体戦の大会に参加してきました。日中友好協会主催の団体戦です。無差別クラスから10級クラスまで参加できる団体戦として、長い歴史を誇っている大会です。 風鈴会としても6〜7年続けて参加しています。そして3〜4年前からは、一番上のクラスから無差別クラス、有段A、有段B、級位A、級位B、級位Cと全てのクラスに参加チームを出しています。更に応援に来てくださった方もいらっしゃいます。 この事は風鈴会だけでは?ないのかな

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  • 正座 | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    6時間。これが私の最長記録です。もっとも途中45分の休憩が入りましたから、正式な記録?ではありませんが。 正解は、正座を座り続けた時間です。 手合いで達成したこの記録。朝10時開始の手合いにおいて、終局まで正座で通しました。普段は正座で座ったり胡座で座ったりするのですが、この時は朝から「今日は1日正座で通すぞ」と決意堅く望んだ一局だったんです。 それはなぜかと問われれば・・・対戦相手が「梶原武雄九段」だったのです。当時私は二段、入段したてのド新人。運良く勝ち抜いた予選で、梶原九段との対戦を迎えたのでした。 そこで偉大な棋士に対戦出来たのだから、ここは心機一転1日正座で通してみよう!と相成ったわけです。 まあもっともそんなことをしたからと言って、良い碁が打てたり勝ったりするわけでは無い・・・ことは百も承知です。大切なのは「気合い」かと考えた次第なんです。 若かったですね。 今だったらそんなこ

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  • 怖い物知らず | 鈴木伊佐男八段の風来日記

    秋がひたひたとやってきたような、でもまだもう一歩二歩掛かるような微妙な今日この頃ですね。まだ紅葉までに少し間がありそうです。 先日スポーツニュースを見ていたら、色々な野球選手の引退や解雇の話題が取り上げられていました。そうか・・・そんな季節なんだなぁと感じた次第です。古田兼任監督も引退するんですね。 囲碁の世界で秋を感じる話題と言えば・・・個人的には名人戦になります。9月から7番勝負が始まり、もつれると10月末から11月頭くらいまで掛かります。名人か挑戦者が4連勝で終わってしまえば、また違う印象もありますが基的には「秋」のイメージです。 現在、張挑戦者の3勝1敗と高尾名人を追い込んでますね。 先日の名人戦第4局は修善寺「鬼の栖」で行われたようです。この対局場私も記録係でお世話になったことがある対局場です。 素晴らしい宿でとにかくビックリしたのを覚えています。最近になり一泊いくらするのかな

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