赤木智弘の『若者を見殺しにする国』は、売れている。ぼくの『オタクコミュニスト超絶マンガ評論』の売れ行きなど問題にならないくらいに。だって発売15日で2刷りだよ! この種の本でありえねえだろ。くそう。 橋本健二『新しい階級社会 新しい階級闘争』 こう語るのは、紙屋研究所の紙屋高雪。 私事ながら、彼がこっちに越してきて、彼を友人のカテゴリーに、勝手に私はしまいこんでいる。 その紙屋の先の物言いなのだが、これは半ば冗談。 もっとも、内心忸怩たる思いがまったくないと言い切ってしまうと、自書を上梓した紙屋をないがしろにするそしりは免れまい。 ところで、この書き出しではじまる一文で、紙屋がいいたかったことは、正規労働者が非正規を搾取しているという論点への、赤木の強い執着でもある。この赤木の論点の核心である。 サヨクの紙屋はもちろん、これに不同意だとのべる。 紙屋ならずとも、労働者による革命が社会をかえ