「自然景観への阻害要因となることや、風車建設に伴う森林伐採など、防災対策への重大な影響が懸念され、現行計画に対して反対を表明する」 宮城県大崎市の伊藤康志市長は2022年12月1日に会見を開き、同市鳴子温泉郷付近で進められている風力発電計画「(仮称)六角牧場風力発電事業」への反対を表明した。事業者は環境影響評価(アセスメント)の手続きで23年1月17日まで同準備書を公開し、意見を受け付けている。 同計画は大崎市と同県栗原市にまたがって存在する東北大学川渡(かわたび)フィールドセンター内にある「六角牧場」と呼ばれる場所に、高さ最大200メートルの風車を17基設置して最大5万キロワット発電するという計画だ。 しかし、地元住民や自治体などからは(1)風車などの施設建設により災害誘発の危険性がある(2)鳴子温泉は環境省の国民保養温泉地に指定されており、景観にもそぐわない(3)建設地周辺は渡り鳥の飛