5年後に国内の4900万世帯(事業所)がすべて超高速ブロードバンドを利用する「光の道」構想は、原口一博総務大臣が日本の国際競争力の維持のため、肝煎りで実現を目指す国家戦略だ。 実は私も、この構想の具体化を議論する同大臣のタスクフォースのメンバーを務めている。そのタスクフォースの公開ヒアリングで、耳を疑いたくなるようなプランを提案する人物が現れた。 日本を代表するベンチャー企業の経営者、ソフトバンクの孫正義社長がその人である。 どう考えても帳尻のあわない作戦を前提に、光ファイバー網を保有する日本電信電話(NTT)グループを分割すれば、未整備の部分の整備も進み、自動的に「光の道」構想が実現すると胸を張ったのだ。 孫社長の主張の矛盾とは何か。そんな発言をした彼の本意はいったい、どこにあるのだろうか。 「政府案を指示」と絶賛 問題のヒアリングは、4月20日に、電気通信事業者6社と業界団体1団体を招
これは債務超過に陥りかねないという証左だ。ベンチャー企業ならいざ知らず、国策として推す戦略と言えない――。 2015年をめどにすべての世帯でブロードバンドサービスを利用する社会を築く「光の道」構想――。孫正義ソフトバンク社長は、それを「税金投入ゼロでできる」と、これまで提唱してきた。 原口一博総務大臣の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」のメンバーである筆者は、タスクフォースでその提案を検討できる日を楽しみにしてきた。そんな薔薇色の戦略があるのであれば、国民や消費者のために採用しない手はないからだ。 ところが、孫社長の「光の道の実現に向けて」という意見書には、「綱渡り」あるいは、「アクロバット」としか呼べない乱暴な戦略しか記載されていなかった。 創業期のベンチャー企業ならチャレンジングなビジネスモデルを採用し、もしそれが失敗をしても、迷惑を蒙る関係者はそれほど多くない
カテゴリOPINIONIT・メディア 「労働移転」の可能性を論じない「光の道」の議論は意味がない。 - 松本徹三 民主党代表選は、菅さんと小沢さんの対決となり、緊張感が高まっています。こうなると、何れが勝ってもその後の政局は大波乱含みとなり、目が離せません。一方、「日本政府は当分抜本的な手は何も打てない」と見透かしたかのような投機筋の円買いと、それに連動するかのような日本株の下落は、多くの日本企業にとって次第に耐え難いレベルのものになっており、早急に何らかの手が打たれることが望まれています。続きを読む シェア 2010年08月30日10:00 コメント( 0 )トラックバック( 0 ) カテゴリOPINION政治 歴史教育のあり方 - 松本徹三 Twitterで歴史教育のことに少し触れたら、色々な方からご意見を頂きましたが、その中には、「特に現代史が重要であるにもかかわらず、殆どの場合は年
2024年04月14日07:02 カテゴリ経済 リニア中央新幹線って必要なの? 静岡県の川勝知事が辞任して、一番ほっとしているのはJR東海の社員でしょう。2027年に開業する予定だったリニア中央新幹線の名古屋までの路線も、ようやく工事を再開できそうです。でもそれは本当に必要なんでしょうか? 続きはアゴラで ikedanobuo 2024年04月13日17:35 カテゴリエネルギー 河野太郎氏の「脱工業化社会論」の錯覚 再エネタスクフォースをめぐる問題の根底には、河野太郎氏の急進的な再エネ推進がある。彼はもとは反原発派ではなく、その出発点は核燃料サイクルをめぐる電力会社の自民党支配に疑問をもったことだった。2011年5月のBLOGOSチャンネルで私と対談した貴重な記録が残っていた。 池田:今は太陽光発電のコストは、1kWhあたり40円。それが、石炭火力だと6円です。本当に再生可能エネルギーが
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