「外国人を見かけたらとりあえずバンカケ(職務質問)しろ、というのが県警では当たり前だった」 関東地方の警察を数年前に退職した元幹部のNさんは、ハフポスト日本版の取材にそう証言する。 「人種」や肌の色、国籍、民族的出身などを基に、個人を捜査活動の対象としたり、犯罪に関わったかどうかを判断したりする警察らの慣行は「レイシャル・プロファイリング」と呼ばれる。 日本のレイシャル・プロファイリングの違法性を巡って国家賠償請求訴訟が始まっているほか、ハフポスト日本版のアンケートや東京弁護士会の調査でも、外国にルーツのある人たちに対する、肌の色や「外国人風」の見た目を理由とした差別的な職務質問の実態が明るみになっている。 レイシャル・プロファイリングが行われる背景に、何があるのか。 職務質問を主に担う地域課所属の「お巡りさん」ではなく、定年までのほとんどのキャリアを刑事課で積み上げてきたNさん。 自身が