堀井学衆院議員=写真、比例北海道、自民党を離党=が秘書らを通じて地元有権者に香典を配ったとされる公選法違反事件により、政治にカネをかける実態が明らかになった。裏金事件で現職議員らが逮捕された自民党は、民主主義にはカネがかかると主張するが、違法な支出にカネをかける悪弊こそ断たねばならない。 公選法は公職者や候補者による選挙区での寄付を禁止。香典も政治家自ら葬儀に持参する場合を除いて禁じるが、香典を違法に配る事件は絶えない。2021年には自民党衆院議員だった菅原一秀氏が略式起訴され、有罪が確定した。 東京地検特捜部は公選法違反容疑で、堀井氏の地元や国会内の事務所を家宅捜索し、本人から任意で事情を聴いた。カネで支持をつなぎとめるために秘書らに香典の配布を指示していたとすれば、議員たる資格はない。 自民党の調査では、堀井氏は21年までの4年間で安倍派から還流された計2196万円を政治資金収支報告書