かれこれ30年位は、虹の写真を撮り続けてきた。20世紀の気候は今とだいぶ違って、東京で虹が見える機会はめったになく、写真に収めることもなかなかできなかった。 21世紀になって徐々に気温が上がり始め、ゲリラ豪雨が日常的になると、東京でも虹を拝める機会が飛躍的に増えた。 夏の日、朝か夕方に通り雨があったらカメラを準備する。もし雲間から強い日差しが覗き始めたら、すぐさま太陽を背にして、影の伸びる方角を観る。運が良ければ、虹を目撃できる。 2020年9月11日、東京にて / Canon G7X mark2この写真は、4年前の9月、夕立の後に撮れた一枚。この時、既に空はほとんど晴れていたが、先程雨を降らせた黒い雲が東に移動したのを観ていたら、はしごのような太い虹が降りているのを見つけた。遠く上空には飛行機がみえた。かなり望遠で寄っているので、肉眼ではとても小さくみえていた。多分、道行く人は見逃してし