食に関するkikuchidesuのブックマーク (31)

  • 偏食家の子、ふぐの美味さを知るに至る −臼杵 割烹みつご - 今夜はいやほい

    ぱつぱつに張ったふぐの白子の薄膜が口の中ではじけると、体が打ち震えた。なんなんだこれと…… 口の中にべっとりと旨味が残り、その香り高さは消え去ることがなかった。こんな美味いものがあったのか…… * ふぐといえば下関という噂があるが、数多蠢く噂をかき分けていくと、実は、大分の臼杵という街のふぐが大変素晴らしいのだという情報をつかんだ。臼杵ふぐはなにより美味しく、そして、下関よりも圧倒的に安いらしいのである。 今までふぐの専門店に行ったことがなかった。わが父は肉、魚が嫌いな偏家だったので、ふぐなんてもってのほかである。僕は、ふぐというのは一体どんな材で、いかなる料理になるものなのか長らく想像をめぐらしてきた。 我々は、旅行滞在中の別府駅を発ち、上臼杵駅にたどり着いた。上臼杵駅は、松、無人、木造駅舎という、昭和と言ってもかなり初期の昭和を思わせる構えであった。よく分からないけれど、うまいふぐ

    偏食家の子、ふぐの美味さを知るに至る −臼杵 割烹みつご - 今夜はいやほい
  • ほうじ茶クッキーのスーパーカップがやたらとうまい - 今夜はいやほい

    引っ越してきた築30年オーバーのマンションの僕の部屋は畳張りだ。ドアを開けると、ふわふわと枯草のような匂いがする。春になってあったかくなってきたことによって、匂いが増幅したような気がする。乾いた洗濯物を畳の上によく放置しているので、会社で、あいつ畳の匂いするな、くすくす、と陰口を叩かれていないか不安だ。 畳のいいところとよくないところは、一点に集約される。寝転がると無性に気持ちよいということである。適度な硬さで、フローリングのように冷たくもないので、ごろごろとしていると、時間があっという間にすぎていく。寝落ちしても、畳はダメージが少ないなどの利点もある。 アイスといえば夜であり、その時刻は深ければ深い程よい。畳の上でほうじ茶クッキー味のスーパーカップをべていると、スマホが震えた。まず一言いっておきたいのは、このアイスは天才的であるということであるということだ。アイスの甘さ、追いかけてくる

    ほうじ茶クッキーのスーパーカップがやたらとうまい - 今夜はいやほい
  • 越冬、夜中に厚揚げを焼き、ガラムマサラをかけて食べる - 今夜はいやほい

    出会いというの物理的条件に規定される。 引越しをして、今まで行ったことのないスーパーで買い物をするようになった。入り口でカゴを取り、あ〜今日なに買って帰ろうかななどと考えながら数歩あるくと、冷蔵の棚に物静かに、しかし確固たる存在感を持って、厚揚げが鎮座しているのだ。 まだ入店数歩、スーパー回遊の序の口である。このようなタイミングで例えば、いきなり肉がボンと出てくるのであれば、え、肉か、肉ね、何に使うべきだろうなあ、そうだな……などの逡巡が発生してしまう。しかし厚揚げはすでに加工品なので、特に何も考えることなくカゴに放り込むことができる。なんとも絶妙な位置にちょこんと厚揚げが置いてあるのだ。 何の気なしにつかまえた厚揚げなのだが、これが、夜中に大変素晴らしい力を発揮する。基的に豆腐なので、なんとなくヘルシー風でありながら、油気もあるので、べたなという気もする。豆腐でいいじゃないかという声

    越冬、夜中に厚揚げを焼き、ガラムマサラをかけて食べる - 今夜はいやほい
  • 今年食べた、東京の思い入れ深いカレー七皿。 - 今夜はいやほい

    2020年はなんの年だったのかと問われれば、多くの人にとってコロナの年ということになるだろう。しかし、僕の場合は、コロナの年であるとともに、カレーの年でもあった。しらない駅で降りれば、いの一番にカレー屋について検索をする、そんな状態だった。コロナに引けをとらないくらいに、カレーのインパクトがある年だった。 夏などにあっては、この暑さをしのぐには、もうスパイスの効いたカレーを全自動機械のごとく、口の中に放り込み続けるしかないのだと、若干病的にカレーべていた。 カレーべる為だけに大阪に行ったりもした。 kikuchidesu.hatenablog.com せっかくたくさんべたので、特に思い入れのあるカレーを共有させてはもらえないでしょうか!! 渋谷 ポークビンダルーべる副大統領 ポークビンダルという、ポルトガル文化が流れ込んだ南インドのカレーべた。フルーツっぽい甘酸っぱさがあっ

    今年食べた、東京の思い入れ深いカレー七皿。 - 今夜はいやほい
  • 今年食べた麗しのカレー七皿について話したい - 今夜はいやほい

  • 神奈川にはベトナムがある。高座渋谷のタンハーでベトナム料理。 - 今夜はいやほい

    近年、埼玉県の川口のチャイナタウン化が著しいというのは、わりとよく聞くところだ。神奈川にはチャイナタウンの始祖とでもいうべき、横浜中華街があるわけだが、なんでも神奈川には、ベトナム人が多く住む地区というのもあるらしく、そこで、いいかんじのローカル感に溢れるベトナム料理べられるということを聞きつけた。海外旅行にも行けなくなってしまったので、身近な外国に行ってみることにした。 高座渋谷駅から徒歩10分、いちょう団地にベトナム人が多く住んでいるらしい。よくある、高度成長期に団地いっぱい作ったけど、若者が減って住む人がいなくなってしまったパターンだろうか。 早速、アジアを感じるスーパーのポスターが貼ってあった。 アジア品シーワント。ほおの絶妙な釣り上がり具合が不気味である。ぱっと見ではこのポスターはマリモ洋品店のものであるかのように見えるので、異様さが際立っている。 歩いていると確かに、若い

    神奈川にはベトナムがある。高座渋谷のタンハーでベトナム料理。 - 今夜はいやほい
  • 命ドブ捨て、スパイスカレー大阪涅槃紀行、時々ミックスジュース - 今夜はいやほい

    通天閣の真下、僕は、青背景黄色字のこてこて手書きフォントに目を奪われていた。 「秋には涅槃の旅が似合う…命ドブ捨て激闘紀行傑作戦」 意味不明と意味深の境界にある文句である。大阪でスパイスカレーが流行っており、カレー戦国時代の様相を呈していると東京で聞きつけて、ただカレーべるためだけに大阪にやって来た僕にとって、この謎文句は真に迫る何かであることのように思えた。涅槃といえばインド、インドといえばカレー、つまり、涅槃といえばカレーなのではないか、カレーべる為だけに大阪に来たのは、まさに、涅槃の旅であるのではないか、と。 「色男 ホ・セク」「あんなん、こんなん」「官能の奴隷」などのおどろおどろしい手書きフォントを眺めつつ、涅槃の多様性に思いを致すのであった。まだ朝の秋風の吹く新世界の路上では、女装家がギリシア彫刻さながらの気高き様で、黒いスパッツを剥き出しで衣装変えにいそしんでいた。そこ

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  • 東京民のソウルフード、それはジャポネのスパゲティ - 今夜はいやほい

    あらゆる人にそれぞれのソウルフードがある。ソウルフード、魂のべ物。ソウルフードと言うのはざっくり言えば、以下のような項目を充足するべ物なのではないかと思う。 1.うまい 2.毎日べられる価格 3.その土地の固有性がある これを東京で探そうとすると、意外となかなか難しい。1と2はまだいいとして3である。東京の固有性を持ったとは一体なんなのか問題である。東京発のべ物としては、深川飯とかもんじゃ焼きとか、そういったものがぱっと思い浮かぶ。しかし、それは当に現代の東京の固有性なのだろうかとも思う。なんというか江戸からせいぜい明治あたりにそれぞれの経緯で生まれてきたっぽいではないかと。では、現代の東京民のソウルフードたりうるものがあるのであれば、それは一体なんなのだろうか。 僕が、目下、これこそまさに東京のソウルフード!と呼べるのではないかと思っているべ物、それこそ、ジャポネのスパゲティ

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  • 池袋の外国人向けマンションの中にあるスリランカ料理フロリダ亭でバナナリーフカレーを食べる - 今夜はいやほい

    池袋の区役所の近く、レストラン・フロリダ亭はある。池袋から徒歩7分ほどだろうか。スリランカ料理なのにフロリダ亭。なんでも、ここのカレーはバナナリーフカレーと呼ばれるタイプのものであるらしく、その名の通り、バナナの葉にまかれたたカレーが提供されるとのことなのだ。 物珍しさに、行ってみんとて行ってみんとす!といった感じで大学時代の友人と突撃した。 マンションに入ると、当にただのマンションマンションなのだから当たり前なのだが)で、よくあるちょっとした共用部とか応接室のような空間が堂風に改築されてレストランになっている。ここはどうやら、外国人向けのマンションであるらしく、キッチンから放たれる香辛料の香りの中、部屋へ帰っていく様々な国籍の人たちが通路越しに見えるというなんだか大変不思議な空間なのである。 やや遅い時間に到着したこともあり、大変腹がへっていたので、一にも二にもカレーであるというこ

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  • 山形県の旅館で、世紀を超えて現れた、遊郭の長。松山旅館。 - 今夜はいやほい

    旅行で、山形県は酒田に来ていた。 旅行二日目、泊まるところを決めていないことを思い出した。旅行の最も基的な事項をすっかり忘れていたのである。僕は、どこかに行きたくて航空券を取るというよりは、安いチケットがあるからそこに行くことにするタイプであり、宿もまあ行ってみればどこかしらに適当に泊まれるでしょといった感じの楽天旅行者だったので、いつも旅程が場当たり的なのだ。 うーん、どこに泊まるかなあとスマホをいじる。そういえば、この間、別府で遊郭建築に泊まったな、酒田にはそういった旅館はあるのだろうかと検索をしてみた。 Googleによれば、どうやら酒田にも昔、遊郭があったらしく、松山旅館という所が、その遊郭的意匠を残しているということを知った。ネットから予約はできないようだったので、電話をかけてみることにした。 トゥルルルルトゥルルルルトゥルルルルトゥルルルルトゥルルルルトゥルルルルトゥルルル

    山形県の旅館で、世紀を超えて現れた、遊郭の長。松山旅館。 - 今夜はいやほい
  • 池袋、カリープンジェの斬新なキーマカレー。いつも突然カレーが食べたい。 - 今夜はいやほい

    二週間ほど前の梅雨の切れ間、朝起きると、体が無性にカレーを求めていることに気がついた。口および脳がカレーべる準備をはじめてしまう。カレーべたいべたいという気持ちは、欲というよりも、衝動とでも呼ぶべきものである。寿司や蕎麦がべたい、これは欲の方に分類されるように思う。しかし、カレー、これをべたいという欲望はもはや衝動である。一度、カレーべたいという意識が芽生えると、もうダメなのだ。 そんなカレー衝動にかられ、寝起きに池袋にいいカレー屋はないものかとスマホをいじっていると、ほとんど要町といっていい池袋の果てにカリープンジェ(curry Punje)という店があるのを見つけた。 服を着替え、家を出た。池袋駅から徒歩10分ほどの距離の大変しずかな住宅街の中に、カリープンジェはあった。こじんまりとしたお店だった。衝動をあくまで内側に留め平静を装いつつ、キーマとスープカレ

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  • 坂と酒の街、神楽坂で過ごしたうたかたの日々(文:きくち) - SUUMOタウン

    著: きくち遡ること約10年、ある年の春、浪人という名の無味乾燥とした懲役労働のような日々を終えて、都内某大学に入学した。現役入学という主要な潮流に乗り遅れ19歳になっていた僕は、浪人生活の合間、大学生活漫画の金字塔『げんしけん』を読むことにより、猛々しく妄想を膨らませていた。 キャンパス内でめくるめく繰り広げられるサークル活動によって、自らの大学生活が、晩春の新緑も恥じらうような爽やかな青春群像劇になるのではないか。そう思っていたのである。 4月中旬、僕はそんな浅薄な期待を胸にたずさえ、適当に勧誘を受けた適当なスポーツ系のサークルに入ることを決めた。 全国から集まった友との交歓、目標を共有し高め合う日々、同級生との一夏の恋……そんな学生生活の漫画的理解は、秋を待たずして、全てが誤解を切り貼りしただけのハリボテであることが判明した。 学生生活の現実は総括だった 数回の練習への参加を経て、夏

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    kikuchidesu
    kikuchidesu 2020/06/18
    書きました!
  • 影まで青しサマルカンド 。現地の公衆浴場ハマムでびしょ濡れになる。 - 今夜はいやほい

    仁川国際空港を飛び立ち、星屑に紛れてアジアの夜空をひとっ飛びに、サマルカンドに到着したのは、寒さに頬がピリつく早朝のことであった。偉大なる指導者ティムールの元、世界一の美しさを目指し作り上げられた都市、サマルカンド。なんとも蠱惑的な響きなのである。 乗り継ぎのタシュケント発の飛行機の中では隣に座っていた巨漢の男が話しかけてきた。首がとにかく太くロシア人格闘家のヒョードルのような風貌および体躯をしていた。男は英語で「サマルカンドで警察官をやっているのだ、そして、俺はもう40時間寝ていないんだ、つまり大変眠たいのだ」と言った。目はびっしりと充血していた。なんでも盛大な飲み会をしていたらしく激しく酔っているようであった。 「日についてはネットニュースでよくみているんだ。ちなみにNARUTO、俺はあれが好きなんだ」 酔いに伴う怪しい呂律のブロークンイングリッシュで巨漢泥酔警察官は話し続けた。きっ

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  • 会計は偽札で。愛媛の果ての港町で銭湯に泊まる。至高のバッテラを食べる。 - 今夜はいやほい

    別府からすすけたフェリーに乗り込んだ。フェリーとはいいものである。凪いだ海の上に浮かんでいると、11月のほのかな気づまりもなんのその、とたんに穏やかな気持ちになる。日も暮れかかった頃、八幡浜まであと少しとというところまでやってきた。八幡浜は別府の向いの愛媛である。つまり愛媛の西側の果てのようなところである。 なぜ別府から愛媛の果てにやってきたのかと言うと、それは端的に、交通費を浮かすためであった。交通費を浮かす?フェリーに乗ってなに言ってるんだこいつという声がどこからともなく聞こえてくるようである。 大分空港から東京へ帰る飛行機より松山空港からの飛行機の方が1万円以上安かったので、経費節約のため、わざわざフェリーに乗って、こうして愛媛へとやってきたのである。 フェリーに向かって地元の小学生が手を降ってくれているのが見える。フェリーのガラスが汚ないだけなのだが、いい感じにぼやけていてセピア風

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  • 神楽坂近辺で、テイクアウトできる店が増えてきているみたいなので紹介 - 今夜はいやほい

    近所のレストランがテイクアウトを始めたみたいだったので行ってみた。950円である。この内容でこの値段は安すぎる。 あまりに美味しくてびびった。カステリーナというお店である。 残念なことに明日からは一時休業となる模様。 tabelog.com カチンカチンに冷やしたタンカレーを飲みながら……最高じゃないですか? 白身魚のムニエル、カツレツ、そして激うまなサラダ。レモンとオリーブオイルのドレッシングの香りがめちゃくちゃよい。 近年べた中でももっとも美味しいサラダだ。まさか弁当でであうとは…… 前菜たち。どれもこれもおいしい。酢漬けの野菜たちが品のある味わいでよい。 こんなおいしいものを作れるお店がコロナで潰れてしまったら悲しい!文化が潰れませんように!! 神楽坂でテイクアウトをやっている店が増えてきているみたいなので、ネットで見つかった店を書いておきます。近くに住んでる人、働いている人、ど

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  • カフェイン・オーバードズに至る、アジア大陸お茶飲み周遊記 - 今夜はいやほい

    韓国サウナ、チムジルバンの岩盤の憂 ソウルの雑居ビルの喫茶店では、Nujabesが鳴り響いていた かくして理想的喫茶店チーズケーキの出現はいつも突然 ソウル激情うどん通りのくるくるパーマおばちゃん 泥酔サマルカンド警察官「おれに心の友はいないのかもしれない」 癇癪の果て、サマルカンドの朝は レギスタン広場の装飾は、我が魂に及び ブハラのチャイハネのなかに溶け込んでいくのか孤独は なぜ茶は茶で、チャイはチャイで、ティーはティーなのか、イスタンブールで考え中 灰色の空から舞い落ちてきたのは排外主義 とにもかくにも、トルコチャイを巡って トルコチャイのオーバードーズで瀕死 アヤソフィアを楽しむためのたった一つの冴えない方法 イスタンブールにおける羽田−成田問題はカフェインによって回避された アラブ首長国連邦における虚無の6時間 一人旅はカトマンズで終わる カトマンズの日式純喫茶でくつろぐネパ

    カフェイン・オーバードズに至る、アジア大陸お茶飲み周遊記 - 今夜はいやほい
  • 松屋シュクメルリ、ジョージアワインおよびウズベキスタンもちもちパン〜 西荻窪 キャラバン - 今夜はいやほい

    ある日、Twitterをみていたら、こんなツイートを見かけた。西荻窪の持ち込み可能なワインショップ キャラバンが都内最高のジョージアワインを用意してるので、ジョージア料理のシュクメルリを買って、店内でよろしくどうぞ!というものである。 やった!!!全店販売決定です!! 大使館の方々もべた 『ジョージア料理シュクメルリ』 持ち込み可能な当店から 徒歩15秒という距離に 松屋さんがあります!! 都内で1番美味しいジョージアワインを用意している自信があるので こちらを購入してきて頂いて 当店でジョージアワインをどうぞ!! — ウズベキスタンワインショップ・キャラバン (@nishiogi_carava) 2019年12月18日 偶然、荻窪の近くで用事があったので、シュクメルリ、ジョージアワイン!と浮き足立ちながら、西荻窪に降り立った。ウズベキスタンワインショップがあるのだから、やはり中央線とい

    松屋シュクメルリ、ジョージアワインおよびウズベキスタンもちもちパン〜 西荻窪 キャラバン - 今夜はいやほい
  • 日本最北、酒田のキャバレー白ばらのママは言った「あなたがおむつを履いた頃にはね」 - 今夜はいやほい

    「あなたがおむつを履いていた頃にはね、もう働いてたの」 ママさんは言った。実の母ではない。キャバレーで働いているママと呼ばれるタイプの店員さんのことである。 僕の「いつから働かれてるんですか」というやや不躾な質問に、怪しげな笑みを浮かべ、そう答えたのである。 そもそも、ママさんという呼称はスナックなどでもちいるものであって、キャバレーではママさんと呼ばないのだろうか。ホステスさんと呼ぶのだろうか……ママさん=ホステスなのだろうか…… キャバレーの闇の中、目下、正解が不明なのだが、オーラは端的にママさんだったので、いったんママさんといかせてもらう。 「ずっと、この店で働いてるんですか?」 僕はなんとなく姿勢を正して聞いた。 「そうね、店を一回たたむ前から、この店一筋なんです」 ママさんは、これまた怪しげなビンに入った琥珀色のウイスキーをグラスにたらし入れて、一口サイズの水割りを作って机から去

    日本最北、酒田のキャバレー白ばらのママは言った「あなたがおむつを履いた頃にはね」 - 今夜はいやほい
  • 戦後日本の傑作カクテル雪国を生んだ93歳のバーテンダーの酒を飲みに、酒田のバーケルンへ - 今夜はいやほい

    93歳か…… 僕は山形県は酒田市で焼きそばを前にして考えていた。 酒田の焼きそばは、焼き上がったものにセルフでソースをかけるという後かけ方式であるらしい。具材がゴロゴロと麺の海の中を転がっている。適度なコゲを浮かべた麺にソースを満遍なく回しかけて、カラシマヨネーズをぎゅっと絞って端に添える。なんとも素朴で、ひどく長く退屈な午後の昼飯…というタイプの焼きそばを口に運ぶ。ソースの味に黄身がからみ、後からカラシがつーんと追いかけてくる。おいしい。 東京のことを思い返していた。 「雪国っていうカクテルがあるだろ?それを考案した人が山形にいて、日最高齢のバーテンダーとしてカウンターに立ってるらしいんだよ」 「そうなんですか、それはなかなか興味深いですね。何歳なんですか」 「93歳だよ」 「93歳…!?歴史ですね……」 「これはいくしかないだろ?」 「そうですね、これは行くしかないですね……」 雪国

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  • 最も幸福な2000円の使い方、十条 かわなみ鮨の特上! - 今夜はいやほい

    財布に優しく、圧倒的にうまい寿司がべたい。それが人間の欲望である。 財布に優しいとはいくらなのか。5000円、確かに一回の飲み会に行ったと思えばよい気がする。しかし、ふらっと行くには5000円は高いのではないか。 3000円、そう、3000円でおいしい寿司がべられたなら、気負うこともなくふらふらと店に通うことができる。なんとかして、3000円でべれる寿司屋を見つけなくてはならないと、瀕死の満員通勤列車の中で思案をしては、スマホで検索する日々を過ごしていた。ある日、GoogleMapで位置を変えながら「寿司」と検索をしていると、なんと2000円で大変おいしい寿司をべれると噂の店を見つけてしまったのである。 すぐに向かうことにした。その寿司屋は、哀愁と美の街、十条にあった。 十条 かわなみ鮨 十条駅から徒歩5分ほど、街の片隅で長らく時間を過ごしてきたことがうかがえる無骨な佇まいである

    最も幸福な2000円の使い方、十条 かわなみ鮨の特上! - 今夜はいやほい