この第5回では、句点の使い方についての問題を取りあげたいと思います。 句点についての研究は読点の研究と比べるとあまり多くありません。それはやはり、句点は「文の終わりにつければいい」と思う人が多いからなのではないでしょうか。 ですが、よくよく考えてみると、句点をつけるかどうか迷う例はいくつか存在しています。今回は、そのなかでも三つの句点のつけ方の問題を取りあげます。みなさんの句点の使い方を思い出しつつ、読んでもらえたらと思います。 1)『くぎり符号の使い方』における句点の記述 まずは、一応のルールである『くぎり符号の使い方』の記述について見ておきたいと思います。句点については次のようにまとめられています。 一、 マルは文の終止にうつ。(例1、2、3) 二、 「 」(カギ)の中でも文の終止にはうつ。(例4) 三、 引用語にはうたない。(例5) 四、 引用語の内容が文の形式をなしていても
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