2007年06月08日00:00 カテゴリ書評/画評/品評Money 書評 - リクルートのDNA 経営者の自慢本といえば自慢本である。 リクルートのDNA 江副浩正 しかし、自慢の対象が、他とは全く違う。 本書「リクルートのDNA」は、リクルート社をゼロから創った江副浩正が、現代のリクルート社について外から語った本。リクルート事件について当事者の証言を読みたいという人は、本書を買っても肩すかしを食らうだけだろう。 それでは江副は、本書で何を自慢したのであろうか。 リクルート社が輩出してきた人材、である。それがいかに多彩であるかを知らないビジネスマンはもぐりであるが、本書にそれをまとめられると圧巻だ。東京大学TLOの山本貴史、iモードの生みの親、松永真理、ゴールドクレストを創立した安川秀俊。USENの宇野康秀もそうだ。 書物としてこれだけ凡庸な一冊が、これほど壮快な理由がこれである。 正直
