炒飯の満足感は異常。 バーミヤンの前で立ち止まること、山の如し。 店内に入り注文すること、風の如し。 初めて炒飯の作り方を教えて貰ったのは、高校時代。 当時の友人、沼本君が私の師匠だ。 卒業後は調理師学校へ進学が決まっていた彼は、私の大学受験を待ってくれた。 そして受験終了後、私に自炊の手ほどきをしてくれたのだ。 私は当時、ほとんど料理をしたことがなかった。 得意料理はチキンラーメンというレベルだ。 もちろんマイ中華鍋など持っていなかったし、包丁もろくに使えない。 ごくごく普通のお料理レベルの男子高校生だったのだ。 しかし、ヌマッチは違う。 奴は高校生にもかかわらず、MY中華鍋を持っているのだ。 聞くとどうやら、誕生日プレゼントで買ってもらったらしい。 この世にそんなストイックなJDがいるのか。 心の底から驚いたことを、今も覚えている。 彼はそのMY中華鍋を、部室に持ってきていた。 本当に