閑散とする新疆国際大バザール=中国・新疆ウイグル自治区ウルムチで2022年12月27日午後2時6分、岡崎英遠撮影 中国は昨年12月、約3年間続けた新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を転換し、ウイルスとの共存を目指す方針にかじを切った。この直前には中国内外でゼロコロナ政策に抗議する「白紙運動」が相次いだが、そのきっかけとなったのが、新疆ウイグル自治区ウルムチで起きた住宅火災だった。ゼロコロナ政策は人々の暮らしに何をもたらしたのか。計3度、通算半年に及ぶ都市封鎖(ロックダウン)を経験したウルムチで取材した。 「上海の封鎖は2カ月だったが、ウルムチは4カ月だ。街はすっかり変わってしまった」。12月27日、市内の繁華街で飲食店を経営する男性(50)に話しかけると憤りの声が返ってきた。約400万人が暮らす街で8月上旬から続いた3度目の封鎖は11月末から段階的に解除されたが、小さ