2014年9月22日、東京地方裁判所でワタミ過労死裁判の第5回口頭弁論が行われた。原告(遺族)側が提出を求めていた「是正勧告書」や「指導票」をワタミ側が提出し、裁判は進展を見せている。 是正勧告書とは、労働基準監督署の調査のもと、労働基準法や労働安全衛生法に違反した企業に交付されるもの。その中には過重労働や安全配慮の欠如、残業代の未払いなど、ワタミの過酷な労働実態が綴られていた。 「安全配慮義務違反」の判断材料になるか 今回ワタミ側が提出したものは、数ある是正勧告書の一端にすぎないが、全国の労働基準監督署がワタミ各店舗に指摘している事項は、このようなものだ。 「労働者時間外労働協定における1日の限度時間(7時間)を超えて労働者に対して時間外労働を行わせたこと」 「時間外労働協定の特別条項における月の特別延長時間(75時間)を超え、かつ、特別延長時間まで労働時間を延長できる回数を超えて時間外