空港のホテルでの客室清掃。神社みやげのまんじゅうの製造。旅館に卸す仕出し弁当や、デパ地下で売られる海苔(のり)巻きの調理。中学校での外国語指導助手(ALT)、ネットで利用者を募る家事手伝い……。フィリピン・マニラ出身のセリンさん(56)が日本で就いた仕事や職場を数えると、両手でも足りない。 仕事を選ばずに働いていたら、人手不足の職種を転々とすることになった。最も長く勤めたのは高齢者介護の仕事だ。外国人向け介護者育成学校に通った。デイサービス、老人ホーム、病院など、ほぼすべての種類の施設で働いている。 2000年代に日本人と結婚して滞在資格を得た。収入は手取りで月15万円から20万円ほど。介護保険や年金などは日本人と同様に払っている。 セリンさんの働きぶりが示すように、外国人労働力を頼りにする職種が増えている。民間シンクタンク「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」が、労働現場で外国人労働者
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