友人が恋をしている爽やかな男と花見をする事になり、協力してくれと酒を積まれ半ば強制的に人生初のキューピッド役をやってみる事となった。 全員同じ授業を取っていて仲も良いので、てっきりこの3人で行くのかと思いきや、当日着いてみると我々の他に、初対面の面倒な男と謎のインド人がいた。 私は酒に目が眩み自分が花見という名の合コンに紛れ込んでしまった事を静かに悟った。 自己紹介を終えると、友人は早速話題に困ったのか「やーこは武術を習っている」と、いらぬ情報を皆に漏洩した。 面倒な男が何か技を見せろと腕を掴んできたので、びっくりしてうっかり飛ばしてしまい、奴はブルーシートから離脱していった。 もはや恋のキューピッドではない。 私の矢に射抜かれた者は恋に落ちずに命を落とす事だろう。ただの荒ぶる破壊神である。 何故かインド人の目が光った。 面倒な男は謝ると力無く友人の隣に着いた。 周りが友人へと集まるなか、