今年のアニメシーンの一番の話題は、テレビアニメでは『涼宮ハルヒの憂鬱』、映画では『時をかける少女』と言っていいだろう。そして、この2作品ともが当初予想以上のヒットであることと角川グループが手掛ける作品であることから角川グループのアニメビジネスに関心が集っている。 なかでも一番目立ったのは、8月28日の日経産業新聞の2面中央に大きく扱われた「角川アニメ コスト抑えてヒット連発」である。 この記事では、角川グループが原作から映像化まで自ら一貫して行うことや、ネットでの巧みな話題づくりがヒットを生みだしているとして『涼宮ハルヒの憂鬱』と『時をかける少女』を取り上げている。 『ハルヒ』についてはDVD各巻8万本以上販売や原作280万部販売、楽曲販売などビジネス面での成果と複雑な番組構成など作品の魅力に触れている。 また、『時をかける少女』では、超大作の1/10から数十分の一というフィルムのプ