油脂に含まれ、たくさんとると動脈硬化のリスクが高まるとされるトランス脂肪酸について、消費者庁は21日、食品メーカーが自主的に商品に含有量を表示するときのルールをまとめた指針を公表した。強制力はないが、自治体や業界団体を通じてメーカーに表示を促していく。 指針には、トランス脂肪酸の含有量を表示する際は、栄養成分を表示するときに必ず記さねばならない脂質やたんぱく質、炭水化物の含有量など5項目と、飽和脂肪酸、コレステロールの含有量も記して、バランスのとれた表示にすることや、100グラム当たりの含有量が0.3グラム未満なら「0グラム」と表示できることが盛り込まれている。 日本では、食品の栄養成分を表示するかどうかはメーカーの判断に任せているが、米国や韓国はトランス脂肪酸を含めた表示を義務づけている。消費者庁は昨年末から、今回の指針とは別に、義務化すべきかどうかの検討を進めている。