ペーネミュンデ博物館のV2 世界初の弾道ミサイルは、第二次世界大戦中にナチス・ドイツがヴェルナー・フォン・ブラウンに依頼し開発したアグリガットA4を兵器転用したV2ロケットである。液体酸素とエタノールを燃料とするこのミサイルは大戦中に3000発以上が使用され、主にロンドン、アントワープなどへの攻撃に使われたが、戦局を変えるには至らなかった。 アグリガットはシリーズ化されており、固定翼を搭載し弾道飛行終末段階で滑空するA4b、ヨーロッパから北米が攻撃可能な射程を持ったA9/A10など、開発も進めていたが終戦により中止となった。 大戦終結後、ナチス・ドイツのロケット技術は戦勝国によって持ち出され、これを元にそれぞれの国で独自の研究が始まった。アメリカやイギリスが鹵獲した完成品の打ち上げテストで満足している中、ソ連だけは熱心に研究を進めていた。ソ連はドイツに残っていた資材を用いて自国でV2/A4