イラストレーターの永井博さんのアトリエで。手がけた「Pacific Breeze」のジャケットが米国で「Best Illustrated Vinyl LP」を受賞(撮影/岸本絢)この記事の写真をすべて見る 1970、80年代の都会的で洗練された日本産の音楽「シティ・ポップ」が当時を知らない国内の若い世代だけでなく、海外でも人気になっている。音楽やアートがつむぎ出す「懐かしさ」の正体とは。 【竹内まりや、大貫妙子、佐藤博…シティ・ポップのオススメ5枚はこちら!】 * * * 韓国・ソウルにある音楽バー「マンピョン」に、多くの若者が集っていた。重低音が響くなかで流れているのは日本語の曲。1984年リリースの竹内まりやの曲「プラスティック・ラブ」だ。その原曲から、山下達郎による同曲のライブバージョンが続けて流れると、若い男性客が感極まって曲に合わせて歌いだした。自身もDJをしているというその