毎月第4土曜の夜に行っている「おとなの時間」企画の一環。同館の図書司書3人が読み手となり、館内所蔵の「官能的な小説」を朗読する試みは今回が初めて。 会場には市内外から男女合わせて約70人が集まり、都竹淳也飛騨市長も駆け付けた。用意したソファ席は開演前に満席となり、急きょ追加の椅子席も設けられる盛況ぶりを見せた。 読み手の3人はこの日、それぞれ自前の浴衣姿で登場。一番手の堀夏美さんは「短編小説H」(徳間書店)から姫野カオルコ著「正調・H物語」、二番手の村田萌さんは「溺レる」(文藝春秋)から川上弘美著「可哀相」、トリを務めた西倉幸子館長は谷崎潤一郎著「刺青」を朗読した。 来場者たちはセルフサービスのホットコーヒーを片手に固唾(かたず)を飲みながら、きぬ擦れの音さえ聞こえる静寂に包まれた館内で、情感たっぷりに読み上げられる司書たちの熱のこもった朗読に耳をそばだてた。 朗読会を終え、堀さんは「笑え