3月11日の震災の日のことを、忘れないように書きとめておこうと思う。 あの日、僕は偶然にも福島にいた。今度新しくできる店の棚詰めを手伝ってほしいということで、福島まで来ていたのだ。その店舗は福島駅から車で20分ぐらい行ったところにあって、3月11日は搬入後の荷出しも一段落し、丁度帰宅する日のはずだった。 地震が起こったのは、丁度店内のレジカウンターのあたりで作業をしていたときだった。ゴゴゴという地鳴りのような音が響いたと思うと、直後に凄まじい揺れが襲ってきた。咄嗟にすぐ傍にあったガラスのショーケースが倒れないように支えて踏ん張った。ガラスの棚が倒れてしまうと大変だからだ。 揺れはなかなか収まらなかった。それどころかさらに激しくなり、しまいには壁や什器が波打ち始めて、商品がバンバン落下し始めた。コンクリートってこんなに波打つものだったかと思わず目を疑った。こんなにひどい揺れは神戸で経験した阪