住田イサミ(当館元館長・本学元助教授)が30年近くに渡って収集した、台湾先住民族の衣装や織物を中心としたコレクションです。 1975(昭和50)年に研修旅行で始めて台湾を訪れた住田は、台北で目にした先住民族の服飾品の美しさに魅了され、以来、生涯の研究テーマとして台湾各地での調査を続けました。当時は日本統治時代から続く民族学の研究が主で、特に服飾分野での本格的な調査研究はまだ珍しく、『台湾先住民族の刺繍と織物』(住田イサミ著)の中で「女性だからこそ目に映るテーマが多く残されていた」と振り返っています。 現在でも台湾先住民族が住む土地の中には、文化や生活様式を保護する目的で立入りが制限されている地域が有り、調査の困難な場所が数多くあります。住田はこういった地域にも「入山許可」を取得して自身で調査に入り、先住民族の人々との交流の中から、数多くの貴重な衣装や織物の数々を収集しました。 これらの貴重