【interview】 オープンアクセスの進展と査読のこれから 佐藤 翔氏(同志社大学免許資格課程センター准教授)に聞く 学術情報をインターネットから無料で入手でき,技術的・法的にできるだけ制約なくアクセスできるようにする「オープンアクセス(Open Access;OA)」が進展している。その一方で,適切な査読を行わずに不当に利益を得ようとするOA雑誌の存在が指摘されており,「ハゲタカジャーナル」として日本のメディアでも報道されるようになってきた。 論文投稿あるいは文献検索などの機会が多い医療者にとって,OAは身近な話題となりつつあるだろう。OAは今後どのような形で進展するのか。その際に生じる課題にどう対応すべきか。図書館情報学を専門とし,OAの問題に詳しい佐藤翔氏に聞いた。 OAメガジャーナルの興隆と停滞 ――学術論文のOA化の進展状況から教えてください。 佐藤 OA運動が成立した契