FileMakerといえば、蔵書などのライブラリー管理や住所録、あるいは請求書などの帳票を作るためのお手軽なデータベースソフトというイメージが強い。1980年代からあるカード型(という言葉も懐かしい)データベースソフト[*]の代表格だ。実際、その昔に蔵書検索システムを作った経験を持つ人や、いまも請求書の作成に使っている人は多いだろう。 ところが、今回FileMakerに関する書籍を編集することになり、著者が挙げた構成案に目を通して驚いた。「AWS(Amazon Web Services)を利用してFileMaker Server環境を構築する」「Oracle DatabaseのデータをFileMakerのデータのように扱う」など、本格的な業務システムとして使うための機能が充実していたからだ。 中でも目を引いたのが、「iPadやiPhoneで使える業務システムの構築」。iOSアプリを開発する