ゲーム研究家の井上明人氏とテクノロジーに詳しいライターの高橋ミレイ氏が、「Blue Whale」問題を軸にゲーミフィケーションの闇に迫る本特集。後編では、ゲームと快楽の関係性、そして現状で考え得る“自殺ゲーム”への対策に話が及んだ。 ※前編:ロシアの自殺ゲーム「Blue Whale」の衝撃 井上明人×高橋ミレイ対談(前編) ゲーム制作サイドが「ハマりやすさ」をコントロールする必要性 高橋:Blue Whaleの議論に戻りますと、考えなければいけないのは、背景にロシアの社会問題もあるのではないか、ということです。最近、Netflixで『アウトサイド・マン』というイギリスのドキュメンタリーを観たのですが、いまロシアでは多くの若者たちが国粋主義に走り、「純粋なロシア人以外は出て行け」というようなヘイトデモを行うなど、かなり過激な活動をしている様子が描かれています(「4. ロシア: 誇り高き超国粋