「地主」といえばお金持ちというイメージを持つ人が多いかもしれないが、地主のあり方は時代とともに移り変わってきており、時には没落することもあった。そこで、現代の「地主」はどのように生まれたのか、歴史を紐解いてみよう。 そもそも狩猟を生業としていた縄文時代には、土地を私有するという発想がなかったと考えられる。縄文時代末期に稲作がはじまると、土地を所有して管理する支配層が生まれた。 それ以降、土地をめぐっては時代ごとにさまざまな決まりが作られた。奈良時代には「班田収授法」によって土地は国有のものとなり、農民たちは土地を借りる形で耕作することになったからだ。しかし人口増加により、土地が足りなくなったため、聖武天皇は743年に「墾田永年私財法」を発布。新しく開墾した土地は、自分のものとできるようになった。そこで、貴族が農民を雇って土地を開墾し、私有財産としたのが「荘園」だ。 安土桃山時代には、豊臣秀
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