黒いビロードの飾り垂れと透き通るようなヴェールがついた円錐形のエナンをかぶる若い女性(ハンス・メムリンク『真実の愛の寓意』、1485-90年) エナン(hennin フランス語: [ˈenɛ̃] 英語: [ˈhɛnᵻn])は、中世ヨーロッパの高貴な女性が身につけていた、円錐形あるいは尖塔のような形の頭飾りである[1][2]。レバノン、シリア、ブルゴーニュ、フランスではごく一般的であったが[要出典]、そのほかの地域でも、イギリスの宮廷やヨーロッパ北部のハンガリー、ポーランドなどで着用する習慣があった。一方でイタリアではほとんど記録がみつからない。中世ヨーロッパにおいてhennin という言葉が頭飾りとしてどのような形状をあらわしていたかははっきりしていない。しかし1428年のフランスでエナンという言葉が用いられた記録があり、おそらくこのときはまだ円錐形ではなかった[要出典]。イギリスの文献に
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