そこまで日本のことを嫌いなのですか――? 韓国に住み始めて5カ月。身の回りにいる韓国人に温かく手を差し伸べてもらい、日々、感謝しているにもかかわらず、そう感じてしまったのは今月15日のことだった。 この日は、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」。文在寅(ムン・ジェイン)大統領はソウル駅であった式典での演説で、「対話の扉はいつも開いている」と日本に呼びかけた。日韓関係を冷え込ませている慰安婦や徴用工などの歴史問題の解決に向けた具体案は示さなかったが、「知恵を出し合って困難を共に克服し、隣国らしい協力の模範を見せることを期待する」と強調した。 韓国大統領の任期は、1期5年で再選はない。このため、来年5月に退任する文氏にとっては最後の光復節演説だった。全体は約25分間の長さだったが、そのうち対日関係に触れたのはわずか1、2分。むしろ文氏は「夢」という言葉をキーワードにしながら、多くの時