もり・あきお=47年生まれ。日本大大学院文学研究科教授で、専門は脳神経科学。現在は高齢者の認知症などの研究を行っている。著書に「元気な脳のつくりかた」(06年、少年写真新聞社)など。 大ヒットした携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」は、脳にどういう影響を与えるのだろうか。テレビゲームによる脳への悪影響について警鐘を鳴らした「ゲーム脳の恐怖」の著者、森昭雄・日本大教授に、DSと「脳トレ」について聞いた。 --DSが脳に与える影響は? DSは、まだ実験をしておらず確たることはいえないが、単純にボタンを押す従来のゲーム機とは違い、書くなどの要素が入っているため、(脳に)良い効果を与える可能性はある。もちろん、紙で書くことと、デジタルのツールで書くことが同じかは分からないので、あくまでも可能性だが。 --ゲームにも良いものもあるということ? 私は「ゲームをなくせ」など、存在を否定することは言っていない