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ブックマーク / dotplace.jp (5)

  • 菅俊一 まなざし 第14回「信じられない能力」- DOTPLACE

    第14回 信じられない能力 「信じられない能力」などと言われるものはよく、少しいかがわしい見世物だったり、超一流のアスリートが披露する技に対して形容されるため、自分とは無関係なものだと思いがちだ。しかし、もし、誰もがそれに匹敵するような能力を持っていたとしたらどうだろう。 私も先日書店で、そういった人間の持っている「信じられない能力」の一端に触れる機会があった。その書店はあるジャンルのについてかなり充実した品揃えを誇っているのだが、狭い店内にかなりの量のを詰め込んでいるため、を探すためには、とても狭い通路を通りながら棚を眺めなければならなかった。 私は、自分の研究テーマに関する資料を探すためにその店を訪れたのだが、その時既に、立ち読みに没頭している先客がいた。 自分も没頭している時に邪魔をされるストレスはよくわかるので、彼の邪魔をしないように、そっとぶつからずに横切ろうとしたのだが、

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    kk831
    kk831 2015/07/17
    “意識した結果始めて捉えられるもの”
  • 菅俊一 まなざし 第13回「高い文庫本、安い国語辞典」- DOTPLACE

    第13回 高い文庫、安い国語辞典 これまで様々な環境を仕事場としてきたが、どんな環境でも必ず手の届く所に置いているものがある。それは、講談社学術文庫から出ている国語辞典だ。 学術文庫から出ているということは、当たり前だが文庫サイズの国語辞典だ。これは15年程前に買ったものなのだが、ずっと大切に使っている。 現在ではインターネット上に無料の辞書サービスがあるので、検索すればあっという間に言葉の意味を調べることができる。しかし、今でも私は、文章を書きながら知らない言葉や正確な意味を知りたくなった時は、まず最初にこの辞典で調べることが多い。 別に「紙こそが最高」ということを言いたい訳ではないし、便利なものはどんどん使っていった方が良いと思うのだが、言葉を探すためにページをめくっている数秒の隙間の時間が、自分にとっては丁度いい「文章を振り返って考えなおす」きっかけになっているので、紙の辞典は適切

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  • 菅俊一 まなざし 第3回「新品なのに『古い』本」- DOTPLACE

    第3回「新品なのに『古い』」 とある書店で、今取り組んでいるプロジェクトの資料になるを探していた時のことだ。棚を眺めながら、気になるがあると抜き取りパラパラと眺める。こういったことを繰り返していくと、次第に今の自分に必要な知識の全体像が見えてくる。 「何を知るべきか」というのが見えてきたところで、資料として有用そうに思えたをいくつか手に取り、表紙を見た瞬間、私はあることに気がついた。 私は左右の手にそれぞれ1冊ずつを持っていたのだが、明らかに右手で持っているの方が「古い」と直感で分かったのだ。念のため奥付で発行日を確認すると、確かに左手に持っているのは最近出版されたで、右手で持っているは10年以上前に出版された(しかし、最近刷られた)だった。 もちろん、どちらのにも汚れや折れ、紙の黄ばみは全く無いし「最近印刷された」ということに関しては条件は変わらない。どこからどう見て

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  • 菅俊一 まなざし 第2回「電車で見かけた、白い本」- DOTPLACE

    第2回「電車で見かけた、白い」 電車に乗るといつも、車内広告や乗っている人たちの様子をキョロキョロと観察してしまう癖がある。今朝も、通勤中に色々見回しながら考えていたのだが、思い返してみると自分が働き始めた10年前とは、車内の様子はだいぶ様変わりしている。 新聞を読む人が減り、を読む人も減り、音楽を聞く人も減った。今の主流はご存じの通り、スマートフォンでSNSゲームをやることだ。 この変化について、ここで是非を論じるつもりは無い。きっとかつては「電車の中で新聞を読むこと」自体がマナー違反だと煙たがられていた時代があったことは容易に想像できるし、今となっては「電車で新聞を読む人が減った。けしからん!」という意見さえも出てきている。みんなの「当たり前」は常に変化し、更新される。 さて、そんな昨今の状況でも電車の中を見回すと、少なくなったを読んでいる人の中に一定の割合で「白い」を読んで

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  • 菅俊一 まなざし 第1回「袋、おまとめしますか?」- DOTPLACE

    第1回「袋、おまとめしますか?」 私はよく、「書店をはしごする」ということがある。古書や専門書を扱っているような店なら、それぞれの品ぞろえに大きく差があるため「はしごする」明確な理由があるのだろうが、私がはしごしているのは、各都市の駅前にあるような大型書店だ。 朝と昼と夜で、考えていることが全く違うように、時間や場所が変われば気分も変わる。気分が変わると、気になるものや興味が変わる。興味が変わると、同じ書棚を目にしても気になるが変わる。 そういった理由で、私は街に出かけると書店をはしごする。別の店に寄って買い物をしたり、事をしたりする合間に書店に行く。その時々で考えていることをさらに深めたり、発想のきっかけにするために書店を使う。 この日は休日で、私は朝からギャラリーを回る合間に、いつものように書店に入りを買った。その後、さらにいくつか展示を見た後で二つ目の書店に入り、直前に見た展示

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