小さいころ「子どもは遊ぶのが仕事」と言われた。でも周りの大人たちが一生懸命に汗を流して働いていたから、自分だけが遊んでいちゃいけない気がしてた。だから何かに取り組むときに、自然と一生懸命にやるクセがついた。かたくなに取り組む姿勢がついていた。「これをやらなくちゃいけない」 大人になると、その姿勢は仕事に向かった。だから仕事ばかりやった。そしたら何だか疲れた。30を越えたら白髪も増えた。そんな生活の中で自転車に乗りたくなった。自分のカメラも欲しくなり中古の一眼レフを買った。面白い。世界がファインダー越しに見える。今はカメラを構えていないのに、画角や光や構図を、自分の瞳のレンズを通して見てる。 まるでボクシングをしていた時みたい。「もし今、右(ストレート)が来ても、この距離なら(カウンターで)いける」「この人のクセなら潜ってよけて左フック」と普段の生活中にいつも考えていた。山手線で居眠りしなが
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